みどり市大間々町の市民団体「郷土を美しくする会」(松崎靖会長)が毎週金曜の朝に続けている、わたらせ渓谷鐵道大間々駅前の公衆トイレ掃除が9日、1000回の節目を迎えた。足かけ20年、雨の日も雪の日も一度も休むことなく続いてきた活動。記念日の朝は兵庫や宮城などから駆けつけた“同志”も含め、30人以上での大掃除となった。
同会のトイレ掃除は、1997年7月24日に地元商工会が開いた勉強会で、東京から来た講師に「駅のトイレが汚い」と指摘されたのを受け、商店主ら6人が翌25日朝に始めたのが発端。98年7月、「掃除から学ぶ運動」の提唱者でイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんらを招いて講演会を開き、その発起人らで99年3月10日に正式に発会した。
大間々駅だけでなく、毎月第1日曜には赤城駅のトイレ掃除も行っており、9月で210回に。毎月1日はながめ公園周辺のごみ拾いで、こちらは217回。笠懸東小をはじめ市内や桐生市の学校でのトイレ掃除指導なども含めると、同会のすべての活動は現在までで通算1501回に上る。
年代も職種もさまざまなメンバーが、素手で便器を磨く。太田駅や新前橋駅、伊勢崎駅などでも同様の活動が始まったほか、昨年からは新桐生駅と桐生駅でも市民団体がトイレ掃除を開始。その輪は広がっている。
1000回目の朝には、鍵山さんが相談役を務めるNPO法人「日本を美しくする会」(本部・千葉県船橋市)の白鳥宏明指導部長(55)が静岡県伊東市から駆けつけたほか、兵庫県たつの市の「播磨掃除に学ぶ会」の木南一志世話人(57)や、宮城県の「仙台を美しくする会」のメンバーらも参加。太田や高崎なども含め、計35人が集まった。
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