桐生市発祥で運送業の石島運輸倉庫(太田市大原町、石島久司社長)が靴専門店「東京靴流通センター」「シュープラザ」などを経営する大手小売りチェーン、靴のチヨダ(本社東京都)から共同配送業務を受注した。同社は太田市新田市野倉町内に太田流通センターを開設し、仕入れ先からの靴の集荷と全1040店舗への配送を開始した。
同センターの総人員は約80人。倉庫は2階建て。延べ床面積1万3200平方メートル。貸し倉庫にしていたが、借り主の倉庫業者の業績不振に伴い支援先となり、事業譲渡を受けた。靴のチヨダも取引先の一つに含まれており、石島運輸倉庫が事業を引き継いだのを機に、共同配送を打診された。
これまでは仕入先ごとに個別に配送していたが、商品を同社に集約した上で全店舗に振り分けることで、物流費の大幅削減につながる。一度に160店舗分を仕分けできる大型の仕分け機を導入し、まず7社分の商品受け入れを昨年12月開始した。エックス線検査機と検針機も備え、異物混入や不良品の検査まで手掛ける。
石島社長は「首都圏から近く東京近郊よりも人件費が抑えられるため、ここを拠点に共同配送するメリットは大きい」と語る。今後は別棟の倉庫を用い、通販向け商品の配送も予定する。将来的には全仕入先の商品を請け負う計画だ。
現在は多い日で1日6万足をさばく。需要の高まる3~4月のピーク時は10万足を超える見通し。人員が不足しているため、採用を急ぎ、体制を整える。
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