今年に入り、紙面で二つの興味深いデータを紹介した。一つは桐生信用金庫が取引先企業を対象に、3カ月に一度まとめている地域産業景気動向調査で、桐生地区の業況判断指数が調査開始以来、初めて太田地区を上回ったというものだった▼もう一つは、2008年のリーマンショック発生以来、0倍台が続いていた桐生公共職業安定所管内の有効求人倍率が、16年11月時点で1倍台を回復したニュースだ。県内の大半の管内が既に1倍台を回復した中で、実に8年2カ月ぶりのことだった▼数字だけをみれば、地域の景気に明るい兆しがみえてきたように思える。これが一過性であるのか、それとも多少の上がり下がりを繰り返しながらも上昇カーブを描いていくのか。気になるところだ▼今年のえとは酉(とり)。この2カ月の間に、さまざまな団体の新年会が相次いで開かれたが、主催者や来賓によるあいさつでは飛ぶ鳥にかけ、飛躍への期待や決意を口にする姿が数多くみられた。たしかにあやかりたい▼気流に乗って滑らかに飛翔するにも、はじめは大地から自らの翼を羽ばたかなければならない。それぞれが力強く空へと飛び出せる年にしたいものだ。(悠)
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