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小梅町の井田菜々美さん、言の葉大賞優秀賞に

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 第7回言の葉大賞(言の葉協会主催)の中学生部門で、井田菜々美さん(15)=桐生市小梅町=の作文が県内最高の優秀賞を受賞した。大好きだった祖父の他界から2年。「君の笑顔でたくさんの人を幸せにしてね」という言葉を胸に、今日という日を大切に、何事にも全力で取り組んできたという井田さん。桐生市立中央中学校卒業後、25日に京都国際会館で開催された授賞式も幸せな体験で、「自分の気持ちを文章で伝えていきたい」との思いを強くしている。

 言の葉大賞は「読む」「書く」などを学ぶことで、思考力、表現力、創造力を養い、コミュニケーション能力の向上を目指す事業。小・中学生から一般の部まで、今回は全国から1万4587通の応募があり、最優秀賞13点、優秀賞29点、入賞135点、学校賞34校が選ばれた。

 井田さんは夏休みの課題で「生き抜く力を感じた瞬間」というテーマにひかれ、原稿用紙に向かって一気に書き上げた。賞をもらおうという気持ちはなかったので、卒業を控えた時期の受賞の知らせにびっくりしたという。

 作文は「受け継いだ想(おも)い」。頼りにしていた祖父が急死。その1週間後、自分の誕生日に祖父から手紙が届く。「君の笑顔が大好きだよ」と。笑顔でいられないつらいこともたくさんあったが、残された言葉に励まされた。「仲間がいるから笑うことができる」「無理して笑わずに思いっきり泣いてもいい。今日泣いた分だけ明日笑えばいい」「どんな経験も全てに意味があるんだ」…。

 「世界中には学校に行けない子もいる。私は生きているだけで幸せです。おじいちゃんからもらった命を、思いを受け継いで、泣いたり笑ったりの人生を私らしく生き抜きたい」と井田さん。

 高校でも「今日という日を大事に、何事にも挑戦していきたい」。そして「文章や絵で自分を表現したい。子どもに本のすばらしさを伝えたい」と笑顔を見せた。
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