桐生市新里町新川・宿(しゅく)地区の住民有志が今年6月に手作りした小さなグラウンドゴルフ場が、地域のお年寄りたちや子どもたちの憩いの場となっている。新旧住民や異世代が垣根なく交流できる場をつくろうと、地域のお年寄り有志が農地を借り、草刈りから植栽まで手作りで整備した。周囲には季節の草花を絶やさず、毎月2回のミニ大会には小学生も参加。メンバーは22日に開かれる今年最後の大会に向けて意気込んでいる。
手作りしたのは、宿地区の老人クラブ会員を中心とする住民有志二十数人。2キロ以上離れた公共施設で練習していた今年4月、地域の交流拠点も兼ねた新グラウンドを地元につくる話が持ち上がった。
楽しい場所は自分たちでつくろうと、地元農家から約1500平方メートルの畑を借りて同5月に草刈りを開始。地元企業の協力で造成し、地元自治会の支援で植栽や用具、休憩小屋なども手作りした。
「絆宿グラウンドゴルフ場」と命名して同6月に完成。グラウンド周囲は丸太敷きで囲って柵を設けず、通りかかった人が気軽に入れるような広場にした。
植栽には、夏はヒマワリ、秋はコスモス、冬はアブラナなど季節の草花を育てる。毎月第1、第3土曜日に開くミニ大会に向け、毎日のように60~80代の男女十数人が集まる。
地元の小学生が飛び入り参加することも珍しくない。古くからの集落と新興住宅街が混在する同地区では薄れつつある住民同士や世代間交流の場になっている。
大会で大人がホールインワンを出すと100円を募金するのがルール。そこでためた資金で備品代や植栽の苗購入費などを賄う。
中心メンバーの粕川好男さん(84)=桐生市新里町新川=は「グラウンドゴルフはあくまで手段。みんなで集まって交流するのが楽しい」と思いを語ると、斎藤武男さん(79)=同=も「だれもが気軽に入れるよう、冗談の言える雰囲気を大切にしている」と笑う。
グラウンドの場所は、上毛電鉄・新川駅そば踏切から約50㍍南の県道伊勢崎大間々線十字路を東に約100メートル入った市道沿い左側。問い合わせは事務局の小野里秀雄さん(電0277・74・6363)へ。
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