日本ラグビー協会は5日までに、高校日本代表候補合宿「U18TIDユースキャンプ」の第1次メンバー101人を発表し、桐生地区で唯一、桐生第一高3年のWTB(ウイング)新井滉平選手(17)を選出した。181センチの長身に50メートル6・0秒の俊足で、桐生市生まれの地元ラグビースクール出身という期待の星。現在は右膝を痛めてリハビリ中だが、「早く治して仲間と花園(全国大会)に行く。それを果たして代表入りしたい」と抱負を語る。
WTBとはバックスの両翼に位置するポジション。仲間がつないだボールを最後に受け取り、トライを取り切るという重要な役割を担う。
川内町三丁目在住で川内小・中卒。5歳から中3まで、桐生ジュニアラグビースクール(桐生JRS)でプレーした。
中3時には群馬県選抜入り。主力選手として東日本予選を突破し、大阪・花園ラグビー場で年末に開かれる全国大会でも活躍した。
中学時代は陸上部に所属し、短距離種目でも活躍。陸上短距離界のホープ久保塚高志選手(笠懸中―東農大二高)らとしのぎを削った。
桐一入学後は1年春から主力選手として活躍。2年でU17関東代表に選ばれ、全国大会で2トライを挙げる活躍で準優勝に貢献した。
最上級生となった今年1月の県新人戦では、優勝した明和県央に準決勝で27―31と惜敗。悔しさとともに強豪撃破の手応えをつかんだ。
しかし、翌2月に右膝の前十字靱帯(じんたい)を損傷する大けがを負ってしまう。現在は8月末の実戦復帰を目指して地道なリハビリを続ける。
元ラグビー日本代表の霜村誠一・桐一監督は「サイズとスピードを兼ね備えたトライゲッター。しっかりけがを治した上で候補合宿に参加し、高校日本代表になってほしい」とエールを送る。
新井選手は「リハビリ中なのに(代表候補に)選ばれて驚いた。早くけがを治してラグビーがしたい。まずは仲間とともに花園に初出場したい。その目標を果たしてから、高校日本代表に残れたらうれしい」と語る。
さらに「目標とする選手は同ポジションの山田章仁選手(パナソニック)。速いし強いし、決定力がある。将来は日本代表になりたいですね」と目を輝かせた。
桐生地区出身者がラグビー高校日本代表候補に選ばれたのは、2011年度の国学院栃木のスクラムハーフ金子峻大選手(大間々中卒。桐生JRS出身。法政大―富士ゼロックス)以来6年ぶり。
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