OKバジこと垣見一雅さんを通じて、ネパールの山村の人々の自立に向けた支援を続けてきた桐生の市民グループ「OKバジを支援する会(OKSS)」。初代会長富澤繁司さん、2代目山岸正雄さんが相次ぎ他界し、3代目を富澤均さんが引き継いだ▼寄付金は23年間で累計約5500万円。ジープ購入や図書館建設、大地震被災者への緊急募金もあったが、教育や水やヘルスポスト、橋、バイオガス、トイレなど生活の質の向上に使われ、村々には「OKSS」の文字板が増える▼今年バジに同行してきた2人の校長も、他のNGOと違ってバジは経費を引かず全額を、的確に公平に辺境の地まで届け、人々が意欲的になったと明言。それどころか専用のはずのジープは救急車代わりに、いまも山道を歩き続け、シャツの穴は現地の人より多く、帰国中は一駅歩いて電車賃を貯める。バジは神様のように思われているという▼総会で大澤和子さんは宮澤賢治の「雨ニモマケズ」を暗誦した。バジは復唱しながら「そういうものに、わたしはなれない」と笑う。きょう6月8日が78歳の誕生日、でもOKバジはネパールでは23歳。よく見聞きしわかり、そして忘れず、世界を変えていく。(流)
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