今年も残り1週間。積み残した課題が多すぎて、あれもこれもかたづかないまま年越しを迎えそう。気ぜわしさが募り、落ち着かない。目標があるからこそ、それが達成されないことへのあせりも生まれるのだが、目標がなければ課題の達成などますます遅れるはずで、悩ましい▼取材を通じ、先々のゴールに向けてこつこつと準備を重ね、小さなチェックポイントを通過してゆく人びとの姿を見るにつけ、あのようになりたいと、自分を奮い立たせる機会もしばしば。それでも、何かを続けることは難しいもので、日々の気分に引っ張られ、足取りはおぼつかない▼何が足りないのか。ポイントはいくつかある。例えば自分の手に負える作業の量を把握しておくこと。自分の能力と作業内容とのバランスを取る。もう一つは、手に負えない部分を誰かにお願いすること。周囲を巻き込む人と、巻き込まれる人とのバランスも大切▼来年は東日本大震災から5年の節目。ここ数年、積み残しの感覚が消えない一因は、震災後の課題解決が済んでいないことにもある。例えば、来年4月に始まる電力の小売り自由化。未来に向け、私たちがどんな生活を選ぶのか。震災が突きつけた課題に向き合うとき。(け)
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