8月も猛暑かと思いきや、一転して冷夏傾向となり、その影響が多方面で懸念される▼桐生市の8月の真夏日(最高気温30度以上)は16日までで7日と昨年(14日)の半分しかなく、25度未満もきのう、おとといを含めて4日あった。冷夏は農作物の不作をはじめ、夏物衣料や家電製品、ビールや清涼飲料などの販売不振、行楽地の集客など地域経済に悪影響を及ぼすのが常だ▼一方、健康面では気温や湿度に比例するといわれる熱中症の患者が減るのは結構なことだ。半面、日照不足で不調を訴える人や、中には筆者のように夏風邪を長引かせる人もいるかもしれない▼夏が始まる前の気象庁の予想では、8月は全国的に平年より晴れる日が多く、猛暑の恐れがあるとされていた。ところが、ふたを開けてみれば真逆のような不順な天候が続き、久しぶりに「夏らしくない夏」となっている▼南からの太平洋高気圧が弱く、北からのオホーツク海高気圧が強いため、冷たく湿った空気が流れ込んでいるのが原因らしい。来週になれば夏空と残暑が戻る見込みだが、カレンダーはもう8月下旬。子供たちの夏休みも終盤だ。天候の影響の大きさを改めて知る夏かもしれない。(ま)
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夏らしくない夏
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