夏らしくない夏は、ようやく青空を見せたとおもえば、容赦なく猛暑も連れてきた。熱中症への用心が必要のようだ▼7月下旬から8月上旬にかけて行われた足利夏まつり。その期間に合わせて何日か、足利市のまちなかにある旧足利東映プラザ劇場が特別公開された。昭和の映画館の雰囲気がそのまま残り、映像のまち構想を進める同市にとっては貴重な資産といえそう。公開日には市職員が同館に張り付いて、来館者を出迎えていた。もちろん私も足を踏み入れてみた▼私が最後に同館でみた作品は、スタジオジブリのアニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」。子どもを連れての鑑賞。同映画の公開は1994年ということなので、実に23年ぶりとなる計算だ。「懐かしい」という思いがこみあげてくるのだが、なにせ20年以上前で、実のところ、ディテールはあまり覚えていない。ただ、入場券売り場に視線を向け、、入り口のドアをくぐり、劇場内の座席に腰を下ろすとその感触に確かによみがえってくるものがあった▼子どものころ通った映画館はロビーなどもうす暗かったと思う。そのうす暗さがこれから見る映画への期待感を増幅させた。涼しくなったころ、またの公開を期待している。 (ほ)
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暗がりでの期待
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