21日午前8時25分ごろ、桐生市東三丁目、11階建ての市営東三丁目団地1号棟(桐生川寄り)6階1室から出火したと119番通報があった。同室を全焼し、同9時38分ごろに鎮火した。焼け跡から1人の遺体が見つかった。この部屋に一人で住む無職岡野登志子さん(82)と連絡が取れなくなっており、桐生署は遺体は岡野さんとみて身元確認を急ぐとともに出火原因を調べている。
桐生署によると、午前8時15分ごろに火災報知器が作動し、住民約100人が屋外に避難した。ほかにけが人はいないもよう。
同じ階に住む50代男性は「よく火災報知器が誤作動するのでまたかと思っていたら本当に火事だったので慌てて逃げ出した。長く住んでいるが火災は初めて」とし、岡野さんについて「数年前から車いす生活となり、訪問介護員(ホームヘルパー)の介助を受けていた。元気そうにしていたのに」と話した。
岡野さんを担当する訪問介護員の女性は「きょうは訪問日でした。火災は知っていましたが、まさか岡野さんの家だったなんて」と驚き、「3日前に訪問した時は変わった様子もなく、いつもどおり元気にしていました」と話し、心配そうに部屋を見上げていた。
現場は桐生川・幸橋のたもと。市によると、同団地は2棟(各80世帯入居可能)あり、8月末現在119世帯が入居している。
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