台風が過ぎて、すっかり秋。日差しが強くても木陰に入ると心地いい▼桐生もそうだが、足利市も雰囲気のある古民家が多い。これらを修理・保存、活用してまちの活力を生み出そうという取り組みが1、2年の間、盛んになってきた。ある民間団体は市と協働し、持ち主の理解と協力を得て、さまざまな活用方法を模索していたり、古民家の実態を把握するため調査を行っている。別の民間団体では活用するため、掃除をしたり、所在マップを作ったり、また別の民間団体は古建築のカルテをつくろうと計画を立てている。大学生が古民家を活用したアートプロジェクトに挑戦もしている。加えて、近代化遺産の保存・活用を考える民間グループも活動している。古民家を見る、入る、そして探検する、は自分の嗜好にもあっているので、つきあいも多くなり、楽しませてもらっている▼最も多く活用されているまちなかの古民家は落ち着く。特に障子などに使われているガラスがいい。表面の微妙なゆがみが美しくて、とりこになる。よく割れずに残っていたな、と感謝したくなるほど。「残す」と口にするのは簡単だが、実際はとても難しい。それぞれの活動が実を結べばと強く願っている。(ほ)
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結んでほしい実
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