「東からの風」を起こそうという意欲的なイベント「ブロウ・イースタリー」が10月28日、みどり市東町で開かれた。企画の中心を担ったのは「地域おこし協力隊」だ▼都市部などから地方に定住し、外部の目線で地域を活性化してもらおうという総務省の制度で、東町には現在3人の隊員が住んでいる。その1人、奈良市出身の幸田敏一さん(29)が自称「アキバ系」の趣味を生かし、県内外のご当地アイドル4組のショーを実現させた▼当日は早朝から追っかけのファンが訪れる中、アイドルを絡めて東町の名産である柿とエゴマをPRする企画が好評だった。馬場生さん(39)=宮城県出身=と宮下なおさん(43)=長野県出身=の隊員2人による地元産の木材を生かしたクラフトや、近年栽培を始めた“幻の小麦”農林61号の粉ものグルメも、今後の地域おこしの可能性を感じさせた▼春の花桃、初夏のアジサイなどは、地元の人の努力で多くの観光客を呼んでいる。一方、柿とエゴマは生産者が減少・高齢化し、名産を維持できるかの瀬戸際だという▼過疎化が進む東町だが、活性化への資源と方向性は見えてきた気もする。あとは人材と、取り組みを継続できる仕組みづくり。未来は決して暗くない。(成)
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風は東から
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