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障害福祉サービス事業所赤城の家、落花生に活路

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 障害者の就労や生活支援に取り組む障害福祉サービス事業所「赤城の家」(遠藤佳太郎事業所長、桐生市新里町赤城山)が、落花生の製造販売に力を入れている。栽培・収穫から乾燥、選別、焙煎、袋詰めまで、作業工程はすべて自前。ほどよく煎られた豆はほんのり甘く、やさしい食感に特徴がある。年末年始の贈答用に利用する人も増えつつあるが、課題はその先。「販路の拡大で安定した需要増が見込めれば、利用者の工賃アップにもつながるはず」と、遠藤さんは期待を寄せる。

赤城の家

ていねいな作業で落花生を選別、袋詰めする利用者たち(赤城の家で)


 障害を持つ利用者のペースで取り組める仕事を創出しようと、赤城の家では農作物の栽培や加工に力を入れている。落花生もその一環で、5年ほど前に栽培を始めた。

 5月に種をまき10月に収穫。さやをはずし、天日に干し、選別して焙煎、袋詰めする。各作業はシンプルなので「障害を持つ人が集中して作業に打ち込める」(遠藤さん)といったメリットがある。競争相手が少なく、自分で価格設定できる点も大きい。

 焙煎には自作の焙煎機を使う。天気や乾燥具合によって微調整の必要な作業だが、今では作業員もこつをつかみ、安定した味を生み出すことに成功している。

 「矢野園」(桐生市本町二丁目)や「肉のみや」(同市相生町二丁目)、「さくらの家みやのき」(同市新里町板橋)などで扱っているが、完全地元産の落花生の評判は上々。2017年は生産量を大幅に増やしたが、歳暮や年賀での需要が増え、袋詰めしたそばから商品がはけてゆく状況が続いた。

 課題は年明けの後。繁忙期以外の一定需要を確保するために、適切な販売ルートづくりが重要だと、遠藤さんはとらえている。

 「ていねいな作業ができるので、味や品質には自信がある。この味をどうやって知ってもらうかが課題」と遠藤さん。ピーナッツバターやゆで落花生など、新商品の開発も視野に入れながら、販路開拓に力を注ぐ予定だ。

 赤城の家の「群馬県産らっかせい」は120グラム入り350円、250グラム入り700円で販売している。

 問い合わせは赤城の家(電0277・74・4487)まで。

落花生のパッケージ

パッケージは従業員がデザインした


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