介護事業を展開するプライマリー(桐生市川内町三丁目、梅澤伸嘉社長)が本町六丁目に建設中のビルが完工した。デイサービスセンターや訪問看護ステーションを備えるほか、医療介護に悩む人向けの相談窓口を開設した。セミナールームは地域活動の支援のため、一般にも貸し出す。入居テナントがカフェやスマートフォンによる認知症予防教室、空き家相談などの事業を展開する。
「プライマリービル」と名付けた建物は鉄筋4階建て。桐生市の中心市街地で進む高齢化を見据え、990平方㍍の敷地に昨年から建設を進めていた。介護の人材派遣などを担うグループ会社2社も入居する。
4月開設予定のデイサービスセンターはリハビリ設備を充実。まちなか散歩など立地の特性を生かしたサービスを提供する。1階に設けた直営の「かいごの窓口」は介護に関連した悩み全般の相談を受け付ける。同じく1階のカフェは「とうふ工房味華」(仲町二丁目)が運営。5月の本オープン予定で健康に配慮したメニューを提供する。
入居業者が展開する「いえ。とち。物語」は空き家相談の窓口。介護事業は空き家情報が入りやすいため、建設業と協業して土地建物についての相談を受け付け、市内の空き家を減らすことにつなげたいという。
「桐生の真ん中に駐車場を確保した地域のコミュニティーセンターをつくれば、高齢者に役立てると考えた。活性化につながるよう雰囲気を変えられたら。社会に必要なものを全部やっていく」と梅澤社長。「ビジネスとして成り立つ仕組みをつくり、介護業界のこれからの形を発信していきたい」と話している。
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