桐生市営間ノ島団地を抱える広沢町間ノ島第二町会(田口幸男町会長)で、高齢者の見守り活動に向けた準備が進んでいる。新旧の町会執行部や町務委員、組合長らが中心となって、主に75歳以上の高齢者宅を定期的に訪問してあいさつを交わそうという取り組み。住民の入れ替わる頻度が高く、近所づきあいが希薄になりがちな団地で、外出機会の減った高齢者の不安を解消しようと、住民どうしの支えあいの仕組みづくりだ。
団地ではここ数年、独居の高齢者が体調を崩して病院に運ばれたり、亡くなったりするケースが増えている。体調を崩せば外出機会も減り、いわゆる「孤独死」のような事例も増える。
団地で暮らす高齢者たちが生き生きと暮らすために、住民どうしの協力で生活不安を軽減する仕組みをつくりたい。同町会の役員らは一昨年から検討を重ね、さまざまな策を企画実践している。
見守り活動もその一環で、役員らはこれまでに桐生市社会福祉協議会の担当者と話し合いながら、その方法などを協議してきた。
町会長の田口さんによると、見守りの対象となる高齢者は約80人。今のところ、町会役員や町務委員、組合長らが16組の班を編成し、月に1度のペースで高齢者宅を訪ねる仕組み。
4月3日には発足式を開き、具体的な仕組みについて詰める。また、対象となる個々の高齢者に対し、事業を説明するという。同10日に開くシルバーサロンでも、来場者に事業を説明する予定。田口さんは「団地住民の了解が大切。夏ごろをめどに、実践にこぎつけられれば」と話している。
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