波音や風音、鳥の声など、自然の音に思いを重ねて独特な音楽を生み出す作曲家、守時タツミさん(53)が21日、桐生市梅田町一丁目の鳳仙寺で野外ピアノライブ「耳をすまして」を開く。新作アルバムの発売を記念した全国ツアーの第1弾。桐生だけの特別ゲストとして、桐生市出身の女優、橘実里さん(35)が朗読で共演。音と語りで癒やしの世界をつくり上げる。
守時さんはキーボード奏者や編曲家として佐野元春、藤井フミヤなどのライブやレコーディングに参加。ケニアの環境保護活動家、故ワンガリ・マータイさんが世界に伝えた「MOTTAINAI(もったいない)」の精神を広めるキャンペーン(毎日新聞社など主唱)の音楽を担当するほか、国内外の昔話に音楽と朗読をつけた物語CD「おとえほん」の企画・制作も手掛けている。
今回のライブは、14日発売のアルバム「MOTTAINAI SOUND vol.3」の完成記念ツアーの一環。白神山地、オホーツク海、福島などの自然の音を“借景”にした9曲入りのCDで、うち1曲は桐生の瀬音や小鳥、セミの声などに幻想的なメロディーを重ねた曲だ。
都内の自宅近くで料理店を営む桐生市出身の小野里全芳さん(46)を通じて桐生との縁を深めた守時さん。「新緑の鳳仙寺で、新しいアルバムからたくさん演奏します。自然の音と曲が一体となった『モッタイナイ・サウンド』を多くの人に聴いてほしい」と呼びかける。
橘さんは「おとえほん」シリーズから「ぶんぶくちゃがま」「さんまいのおふだ」「かぐやひめ」を読む。朗読劇の経験もある橘さんは「鳳仙寺のすてきな空間で、皆さんを昔話の世界にお連れします」と意気込む。
午後6時開演。大人3000円(子ども1500円)。問い合わせは鳳仙寺(電0277・32・1177)へ。
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