桐生商工会議所の主催で24日に開かれた売掛金回収セミナーは実に興味深かった。消費者金融大手の元敏腕が矢継ぎ早に示したノウハウは説得力があった▼「回収をしていていい思い出はほとんどありませんでしたねぇ」と、ひょうひょうと語った講師の森真一さん。「お金は人を変える。時には犯罪にまで手を染める」と在職中のエピソードに触れつつ、便利道具の一つに、襲われたときの防具にもなるとアタッシェケースを挙げたのには戦慄が走った▼取り立てに至らないよう、危ない会社や人の見分け方も伝授した。社長がいつも不在だったり、事務所やトイレが汚いといった面が倒産の兆候とされるのは信用調査も指摘するところで、やはりそうなのだろう▼個人の場合、免許証や保険証が汚かったり再交付が多かったり、字が乱雑、時間にルーズな人が危ないそうだ。なぜ免許証などが指標になるかというと「大切なものが管理できない」目印になるから。文字の書き方や時間にも雑な性格が出るという▼ふむふむと聞きながら、ちょっと待てよと。字は雑だし、免許証も保険証も恥ずかしながら再交付の経験がある。潜在的な予備軍なのかもしれず、気をつけねばと襟を正した。(悠)
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