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梅田浄水場の本体着工 73億円で「上菱」代替

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 桐生市梅田町四丁目の旧梅田清流広場に市水道局が建設する梅田浄水場(仮称)。その本体工事着工に先立つ安全祈願祭が29日午前、同建設予定地で行われた。総事業費約91億円の当初計画が昨年5月に見直された同浄水場建設。老朽化した上菱浄水場(菱町五丁目)の代替施設として約73億円で新設し、2021年度末の稼働を目指す。

 桐生市の元宿浄水場は「1系」「2系」と二つある浄水系統を含めて1日7万2500㌧、上菱浄水場は同1万5300㌧の施設能力があり、両施設で旧桐生地区の約10万人に給水している。

 梅田浄水場建設は、県が1974年に着工した桐生川ダム(83年完成)からの新たな取水を想定して計画されたが、その後の給水人口や水需要の伸び悩みで、ダム完成後も建設が見送られてきた。

 84年前の水道創設時からの元宿浄水場「1系」や、完成後46年がたつ上菱浄水場の老朽化に伴い、その代替施設として2011年度に建設計画を策定。総事業費91億円で21年3月稼働を目指すとした。

 しかし市水道局は14年度、将来の水需要減を踏まえて施設規模を再検討。施設能力を1日3万4500㌧とする当初計画を見直し、上菱浄水場と同程度の同1万1500㌧とする新計画を昨年5月に発表した。

 新計画では、耐震化が難しく集中豪雨時の濁り水で給水停止の恐れがある上菱浄水場の代替施設としての整備を、「1期」工事に位置づけ。「2期」「3期」は、その後の水需要の動向などを踏まえて市が必要と判断した場合に整備を検討するとした。

 梅田浄水場の面積は約3万931平方㍍。これまで送水管設置など関連工事に一部着手済みだが、本体工事はこれから。今年度当初予算に約8億円を計上し、造成工事や沈殿・ろ過池の整備などを予定している。

 造成工事請負業者が主催した安全祈願祭には、行政や地元自治会、工事関係者ら約40人が出席。亀山豊文市長は「ダム下から導水管で直接取水し、自然流下による環境に優しい浄水場」「安全でおいしい水を安定供給するために必要不可欠な施設」と述べ、工事への理解と協力を求めた。

 「2期」工事を実施した場合は26年3月稼働予定で、総事業費は84億円(施設能力1日2万3000㌧)に。「3期」工事を実施した場合は31年3月以降の稼働予定で、総事業費は109億円(同3万4500㌧)になる。

 東毛8市町で4月に発足した群馬東部水道企業団に参加を見合わせた理由について、桐生市水道局は「財務状況が良好であり、他市町で課題となっている石綿(アスベスト使用の水道)管の布設替えが08年度に完了済みで、そのための補助金の恩恵を受ける機会もないため」と説明している。
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