「力仕事が多いと聞いていたけれど、思った以上でびっくり。できないこともまだ多いけれど、新鮮で楽しいです」。高校卒業後、4月から介護職に就いた女性が満面の笑みで話した言葉だ。彼女の祖母が介護を必要としていたときに、「自分が何かしたかった」と就職を決めた▼恥ずかしがりやで知らない人と話すのが苦手と聞いていたけれど、なかなかどうして。まっすぐな瞳で仕事への愛着を語る表情はとても落ち着いている。考え言葉を選んだ会話が心地よくて、つい取材目的とはそれた話もしてしまった▼苦手であろう取材に「頑張って受けてみようと思いました」とのこと。社会に出て人と触れる毎日の中で、さまざまな挑戦を繰り返している。そう思ったら、一回り以上年下だろうと尊敬の対象なのだと、改めて思った▼7月2日で1年の半分が終わった。うるう年だから午前0時がちょうど真ん中。つまり、既に今年は半分以下になっているわけだ。半年を振り返って、心に残っていたのが彼女の笑顔だった▼「感心してるばかりじゃなくて、この半年、同じように取り組んできたかい?」なんて自身に問いかけてみる。都合がよくないから、返事はないままだった。(並)
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