前橋税務署は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2016年分の群馬県内の路線価(1月1日現在)を発表した。桐生税務署管内の最高路線価は桐生市末広町の「末広町通り」で1平方㍍当たり4万4000円(前年比2・2%減)。下落幅は前年と変わらなかった。県内の標準宅地の平均評価額の変動率はマイナス1・1%(前年は同1・9%)で4年連続で縮小した。
末広町通り(およそ末広町交差点からMEGAドン・キホーテ桐生店前までの区間)は前年比1000円減。下落幅の大きさは沼田、藤岡に次いで3番目だった。最高路線価としては県内9税務署中7位で3年連続で変わらなかった。
税務署別の最高路線価は、館林が2年連続のプラス。前年比13・6%と急伸し、中之条と入れ替わりで3位に上がった。ほかは、高崎が3年連続、前橋が2年連続の横ばい。中之条、伊勢崎、富岡も横ばいだった。逆に沼田、藤岡は下落幅が拡大した。
国税庁の発表によると、全国平均は前年比0・2%増。10年に平均値の算出方法が変更されたが、単純比較では08年分以来8年ぶりのプラスに転じた。31年連続で路線価が全国で最も高かった東京・銀座の「鳩居堂」前は1平方㍍当たりの価格が3200万円となり、08年のリーマン・ショック前の3184万円と同水準に回復した。
都道府県別にみると、前年より上昇したのは14都道府県。残る33県は対前年比でマイナスだったが、多くの県で下落幅は縮小。東日本大震災からの復興需要が続く宮城県と福島県は2%台の上昇だった。
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