県立ぐんま昆虫の森で開催中のイベント「西田賢司のミラクル昆虫ワールドinぐんま」(ジュエルビートルズ主催)の参加企画として、周藤宙さん(12)=桐生市広沢町四丁目=の「昆虫切り絵展」が開かれている。幼いころから昆虫が大好きという周藤さんの確かな観察眼と繊細な技で作られた緻密な昆虫切り絵が並ぶ。27日には周藤さんが講師を務めるワークショップ「昆虫の切り絵制作」が行われる。
桐生市立広沢中学校1年の周藤さんが昆虫に興味を持ったのは小学生になったころ。以来、採集・飼育・観察を続けてきた。その空間認識能力や観察眼、豊富な知識から、2015年には突出した能力の小中学生に適した学習保障・生活サポートを提供するプログラム「異才発掘プロジェクト」(日本財団・東京大学先端科学技術研究センター)のサイエンスSIGメンバーに選ばれている。
将来は「昆虫の研究者になりたい」という周藤さん。現在は動物の排泄(はいせつ)したふんをえさにする糞虫の生態に興味があり、牧場などに調査に出かけることもあるそう。
切り絵は小学5年生のとき「テレビで見かけて初めてやってみたらできた」という。観察眼と指先の器用さを生かし、大好きなヒラタクワガタを完成させた。
使うのははさみ1本と折り紙だけ。半分に折った紙に下書きせずにはさみを入れていく。制作時間は「だいたい5分ほど」だが、展示されたセミの羽の紋やクワガタの脚の爪などは、細かく繊細な形状まで作り込まれている。
ワークショップの講師はもちろん初挑戦。緊張もあるが、デザインを簡易化するなど工夫をこらし、初心者でも楽しめるようにと準備を進める。
27日午後1時~同4時、場所は同園昆虫観察館本館3階展示スペース。事前の申し込みは不要で、希望者は当日、開催時間内に会場で申し込む(先着順)。参加費は200円。問い合わせは主催の一般社団法人ジュエルビートルズ(電080・1536・4340)へ。
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