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ユニマーク、東京・秋葉原にショールーム

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 刺しゅう業のユニマーク(桐生市相生町五丁目、尾花靖雄社長)が東京・秋葉原にショールームを開設した。ウェブサイトを通じた受注がメインの同社だが、市場規模の大きい東京都内に拠点を置くことで既存客へのサービス向上を図るほか、フリーの来店客やパソコンの苦手な高齢者世代の開拓も狙う。東京五輪開催を控え、観光目的の訪日外国人が増え続けている現状も踏まえ、インバウンド(訪日外国人旅行者)需要の掘り起こしにもつなげる考えで、多店舗化も視野に入れている。

 ショールーム設置は市場調査を1年間行った上で決断した。日比谷線秋葉原駅から徒歩約3分の昭和通り沿いに立地し、面積は約26平方メートル。スタッフ2人が常駐する。刺しゅう機1台を持ち込み、ポロシャツの色とサイズをそろえ、文字のみなど単純な刺しゅうはその場で施して提供する。

 年内をめどに専用アプリを開発し、色や刺しゅうの位置を見ながら打ち合わせできる仕組みを整える。テレビ電話でデザイナーと直接話すことも可能にする。

 「このような形態は刺しゅうに関しては都内にもなく、いち早く手掛けることでプロとして差別化を図りたい」と尾花社長。「リオ五輪でもかなりの注文をいただき、2020年の東京五輪は外せない。1色もののプリントもその場でできるようにするなど、小さい店舗だがやりたいことだらけ。群馬の桐生の刺しゅうを広めたい」と意欲旺盛だ。
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こどもの時間

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 1886(明治19)年に産声をあげ、創立130周年を迎えた桐生市立西幼稚園。遊戯室で25日まで開かれていた記念写真展を見学した▼明治、大正、昭和、平成の園児の記念写真が並ぶ会場では「おばがいた」「先生がいる」とあちこちで歓声が上がる。記者も高校の同級生の姿を発見し、うれしくなった▼くしくも130周年の節目の澤野和子園長は西幼稚園の卒園生。父親も西幼稚園に通っていたという。「親子孫3代が西幼稚園の卒園生という人もいます」。着物姿から洋服へ、木造の園舎から鉄筋コンクリートの園舎へ、集合写真からは130年の時代の移り変わりを読み取ることができる▼終戦前年の「昭和19年」にも卒園写真集が作られていたことには驚いた。桐生で初めて、群馬県で2番目に誕生した公立幼稚園の写真からは、桐生市民の幼児教育に対する熱い思いを感じた▼生活も人々の意識も多様化し、子育て世帯とそれ以外の世帯の溝が広がりがちな現代の社会。しかし、桐生市の幼児教育の130年の歴史を眺めながら、高齢化率の高い桐生市だからこそ、地域もかかわる新たな子育てモデルが生まれるのではないかという、希望を抱いた。(野)
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ぐんま農産、養蚕業に参入

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 衰退する養蚕業を継承しようと新規参入したぐんま農産(桐生市梅田町二丁目、稲葉知幸社長)の初冬蚕が順調に生育し、28日には繭として初めての出荷を迎える予定だ。太田市藪塚町の蚕室では約1年半の修業を終えた同社営農担当の小林孝志さん(50)が出荷作業にいそしんでいる。

 ぐんま農産は、休耕中の桑畑を利用し桑茶を生産するぐんま製茶(桐生市梅田町二丁目)の関連会社。ぐんま製茶の管理する桑畑の有効活用を進め、消えゆく産業を継承すべく養蚕業に新規参入を決意し、大日本蚕糸会(東京都)の蚕糸絹科学文化継承発展事業を受けてスタートした。

 養蚕に取り組むのは「初めは蚕が苦手だった」という小林さん。2015年春から太田市で養蚕業を営む渡辺順之さん(69)に弟子入りしてゼロから学び、いよいよ初出荷にこぎつけた。出荷量は繭約8万粒で、現在は製品にならない繭をはじく選別作業など出荷準備を行っている。

 「養蚕を始めてからかわいくて仕方がない」と“おかいこさま”を大切になでた小林さん。「いずれは桐生産の繭を使って地元の機屋さんに織ってもらえるよう、つなげていきたい」と意気込んでいる。

 群馬県内の養蚕農家は137戸(15年度調査)で、東毛地区は13戸(桐生3戸、みどり5戸、太田5戸)。ピーク時の1901(明治34)年には県内養蚕農家は8万7867戸だった。
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桐生発の高強度繊維を、キヤノン財団から研究助成

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 群馬大学大学院理工学府分子化学部門の上原宏樹教授(48)は、「延伸技術と撚糸(ねんし)技術の融合による超高強度繊維の創製」をテーマとする研究に取り組んでいる。キヤノン財団(東京都)の研究助成プログラム「産業基盤の創生」に採択され、2年間で1800万円の助成金を受けた。独自に開発してきた延伸技術と、繊維産地桐生が培ってきた撚糸技術を組み合わせ、防弾チョッキや釣り糸などに用いられる超高強度繊維を安価に、安全に、簡単に製造する装置を完成させ、地場産業にも貢献したい考えだ。

 上原教授は神奈川県出身、東京理科大学、同大学院、米国マサチューセッツ大学高分子科学科研究員を経て博士課程を修了、1997年に群馬大学工学部の助手に着任。准教授から今春教授に昇任し、高分子構造物性研究室で「高分子鎖を引き伸ばして強い繊維やフィルムを作る」研究を行っている。

 これまで超高分子量ポリエチレン繊維の超高強度化技術が、釣り糸に利用されているほか、医療材料や燃料電池膜への応用、国際共同研究なども展開してきた。

 「ポリエチレンは簡単な構造で、スーパーのレジ袋など安く作られる。その分子がからまった状態から、極限まで引き伸ばして分子の向きをそろえることで、高強度繊維になる。有機溶剤に溶かして糸状に伸ばすわけだが、高価になるのが難点。分子の向きを自在にアレンジできるのがわれわれの延伸技術なので、これに撚糸技術を組み合わせて、桐生発の高強度繊維を作りたい」と上原教授。

 キヤノン財団は2008年に創業70周年を記念して設立、自然科学分野を対象とした研究助成プログラムを策定。「産業基盤の創生」では挑戦的で独創性のある萌芽(ほうが)的研究、地域貢献を目指す研究を年間十数件支援している。1件あたりの助成金額が高いのも特徴で、採択率は3%という狭き門だ。

 前年度に採択された上原教授は、研究室を訪れた財団の森岡浩美さん、半田祐一さんを案内して実験装置や学生たちの研究を紹介した。助成金による設備は年度内に完成する予定で、群大で繊維を扱う研究者は現在では少ないだけに、地場産業の活性化の一助となるよう望んでいる。
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光が命を守る

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 桐生市内の交通死亡事故ゼロの日がもうすぐ連続500日に達する。もちろん、1953(昭和28)年に統計を取り始めてからの最長だ▼県内や全国では交通事故死者の約半数を高齢者が占めるが、市内ではおととし12月以降、高齢者の交通死亡事故は発生しておらず、もうすぐ連続700日に達する。このことが前述の大きな要素になっているのは言うまでもない▼先日の同市交通安全推進大会でも、このことに触れ、さらに記録を伸ばすための呼びかけや対策が示された。一つには夜間の事故防止に有効な反射材やハイビーム(上向きライト)などの活用であり、もう一つは高齢者教室などに参加しない高齢者への呼びかけだ▼夜間、自分から車のライトが見えても、車側から歩行者や自転車が見えているとは限らない。反射材は自分の存在を早めにドライバーに知らせることができ、事故防止につながる。広い視界を確保できるハイビームは道交法で対向車や先行車がいないときの使用を原則としている。また高齢者への呼びかけの強化は、こうした対策で事故に遭わない、起こさないために重要なことである▼「夜間は光が命を守る」と言っても過言ではあるまい。(ま)
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公式ガイド初めて作製、「ものづくりのまち」魅力伝える

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 あす28日に開幕する第21回桐生ファッションウイーク(FW、11月6日まで)に初の公式ガイドブックが登場した。FWと桐生の魅力を伝えようと、ものづくりに焦点を当て、参加する作家らをとり上げつつ、会期中の詳しい行事内容を紹介している。

 FWを主催する実行委員会が発行。地元在住の若手デザイナーらが担当した。ものづくりに携わる人たち同士の関わりを掘り下げることで、FWが単なるイベントの集合体にとどまらず、桐生の奥行きの深さを発信する場であることを伝えるのを狙った。

 10日間を「ものづくりのまち桐生の魅力を作り手自らが来場者に直接伝える」期間ととらえ、「ものづくりのものがたり」の副題をつけ、テキスタイルデザイナー畠山陽子さんと周東紋切所、ストールブランド「PRILET」の上久保匡人さんと染色業の平賢、横振り刺しゅう作家の大沢紀代美さんをとり上げた。

 「今まで通りの1枚のリーフレットだけでは、ファッショウイークの魅力を伝え切れていなかった」と西坂一夫実行委員長。「(製作を担当した)若い人たちが反応してくれなければできなかった」と、運営に加わった新たな力に感謝した。

 B5判36ページ。発行部数は1500部。価格は100円。購入特典として、桐生の特産品などが当たるスタンプラリーに参加できる。NPO法人キッズバレイの拠点「cocotomo(ココトモ)」と有鄰館、桐生駅構内の桐生市民活動推進センター「ゆい」で販売する。

 例年発行の無料リーフレットも1万6000部作製。A2判八つ折り。こちらは、桐生織物記念館や市内の各公民館で配布中。問い合わせはキッズバレイ(電0277・46・7486)へ。
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関信ゼベリン、RSと業務提携 水道分野進出へ

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 ガス導管漏えい検査業の関信ゼベリン(桐生市広沢町一丁目、岡部雅之社長)が、両毛システムズ(RS)と業務提携を結んだ。RSは、検針業務や水道管の導管網の電子図面の提供などを自治体から請け負っている。ガス分野で蓄積したノウハウを生かし、提携を機に漏水調査など水道関連事業に本格進出する考えだ。

 関信ゼベリン(以下ゼベリン)は1980年(昭和55年)創業。海外製の高精度検査機を使用し、北関東を中心に埋設導管の漏えい検査や埋設図面の作成を専門に手掛けている。提携は、岡部社長とRSの秋山力社長が桐生商工会議所で同じ部会に所属している縁もあって実現した。RSがゼベリンの株式を一部保有する。

 RSは水道の料金徴収や検針、開閉栓、滞納管理、給水装置管理といった業務を自治体から受託している。ともに北関東と信越地方を主な営業区域としており、水道事業を包括展開したいRS側と、ガス以外の新事業として水道に進出したいゼベリン側の狙いが一致した。

 浄水場から供給される2割程度が漏水で失われており、供給水量と実際に使用されて収益になった比率を表す有収率の向上は、自治体の水道局にとって大きな課題。両社は埋設導管の正確な位置補正情報の提供、検針時や大口径送水管の漏水調査を提案していく。

 岡部社長は「提携はお互いにメリットがある。無収率は多いところで30%に達し、人口が減少していくと水道料金に間違いなくはね返る。漏水調査自体を行っていない自治体もあり、需要を開拓していきたい」と話している。
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日本シリーズ第3戦に思う

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 今季限りでの引退を表明したプロ野球広島の黒田博樹投手が25日の日本シリーズ第3戦に登板して極限まで投げ切った。

 「僕に残された球数はそんなにない。日本で、カープで野球をすることの方が一球の重みを感じられると判断した」。昨年1月、広島を選んだ決め手を記者会見でこう語ったが、信じるものを積み上げていこうとする渾身の一投一投はまさにその言葉どおりの実践だったと思う。

 そして3番指名打者で先発した日本ハムの大谷翔平選手に2打席連続で二塁打を打たれ、3度目の勝負で飛球に打ち取った直後、足の張りで自ら降板を選んだ態度にも、ゆらぎない決心が感じられたのである。

 真剣勝負に身を置いてきたものが最後までそれを貫くことができるのはおそらく幸せなことだろう。黒田選手もきっとそう思っているのではあるまいか。

 本場所で敗れて「気力、体力の限界」と言って引退を決意したのは亡くなった横綱千代の富士だが、野球はなかなかこうはいかない。しかも日本シリーズという最高峰が引退の舞台となる展開自体、望んでかなえられることではないからである。

 用意された引退試合とは決定的に違う雰囲気の中に、自らの野球人生を集約する「残された球数」を持ち込めた。納得のいく形を見届け、ベンチに引き上げていく寡黙な背中が、引退というより、彼自身が新しい道に踏み出そうとする瞬間と見えたのは気のせいではないだろう。

 球界の若い世代の代表である大谷選手にとって黒田選手は憧れだそうである。その彼がサヨナラ安打を放って日ハムが勝利をものにしたことも、ある意味で引退を飾った花だったと、そんな気もしたのである。

 目標とする選手がいる。それはとても重要なことである。人にはそれぞれの世界があって、生き方も違い、仕事も千差万別である。誰もがその目標に近づけるとは限らないし、むしろ至らないケースの方が多いのが現実かもしれないが、多くの人の心が手本となりうる存在を持てるなら、そういう世の中が住みにくくなるはずはない。

 黒田選手は天才肌の選手ではない。実践と自己管理の人である。こういう人はどんな領域にもいて、それがこの選手に支持が集まる大きな要因であると思うのである。勝敗を越えたところに醍醐味があった点で、実に見どころが多い試合だった。
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崋山の謎かけ

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 小籠に入れた里芋をいただいた。ツワブキのつややかな葉と黄色い花があしらわれている。謎かけに違いない。185年前の天保2年、渡辺崋山が江戸―桐生―熊谷を旅したのはちょうど今頃。熊谷で半世紀も崋山の研究をしている馬場國夫さんからの“土産”である▼芳賀徹氏やドナルド・キーン氏らの著作は読んだものの、不勉強な身には崋山が遺した「毛武游記」にでも記述があるのだろうかと想像する。国宝になった画もあるほど絵師崋山は著名だが、実作に接する機会はそう多くない。熊谷市立図書館で実現開催中の「毛武と渡辺崋山展」は貴重だ▼妹の姑の肖像は、何か言ってきそうなほど人格が浮かび上がる。渡良瀬川から上がった鮎の巨大なこと。この2点も桐生新町二丁目の岩本家で描かれたもので、実に、かかあ天下と鉱毒前の清流を象徴する絵画と見える。すでに桐生を離れてしまっているのが惜しまれる▼愛知県田原市博物館から出展された線描の「骸骨之図」。座った格好で笑っているよう。左のこめかみの穴は矢が貫通した跡か。かたや「乳犬図」は没骨法で力強くも、顔だけのぞかせる子犬が愛らしい。絵に込められた崋山の思いを、ツワブキ里芋を眺めつつ考える。(
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織塾で半併用銘仙展 ファッションウイーク開幕

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 第21回桐生ファッションウイークが28日開幕した。11月6日までの会期中、参加各団体による45の行事が桐生市内の各所で開催される。初日の28日は、桐生織塾の半併用銘仙展など五つの行事がスタートした。

 昭和戦前に開発された半併用絣(はんへいようかすり)技法による銘仙が並ぶ展示会が28日から、桐生織塾(桐生市梅田町一丁目、新井求美塾長)で始まった。菊や紅葉など季節の柄が鮮やかに浮かび上がる当時のオシャレきものに、来場者が見入っている。30日まで(午前10時~午後4時)、桐生ファッションウイーク参加行事。

 半併用絣は昭和9(1934)年ごろ、足利の機業家が開発。経糸(たていと)は仮織して捺染(なっせん)した解(ほぐ)しで、大まかな絣糸を緯糸(よこいと)として織り込む。布の端で糸をずらし、ポイントになる花などを浮き立たせたことが、未仕立ての反物からよくわかる。

 大きな麻の葉や千鳥などの伝統模様があれば、抽象画のようなモダンデザインもあり、恒例の人気投票を楽しむ人たちも。埼玉県桶川市から毎秋来ている染織家の三好礼子さん(60)は「色も柄も奇抜で自由で、自分の作品とは違いますが大好きです」。

 古民家の会場には炭をおこした火鉢が懐かしいぬくもりを添えている。29日午後2時~同3時にはローマでの銘仙展プロデューサー沢辺満智子さんが「150年の時を超えて―ローマへふたたび―」と題し、日伊の絹にまつわる関係やローマの人たちの反応などを話す。入場無料。問い合わせは織塾(電0277・32・0366)へ。
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不整脈に新治療法導入、東邦病院「急性期医療の充実図る」

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 不整脈の根治に効果的な循環器内科の治療方法「アブレーション」が桐生地域で初めて、東邦病院(みどり市笠懸町、竹内宏明院長)に導入され、10月に入り2人の患者に治療が行われた。開胸が不要で体への負担も少なく、治療を受けた患者は経過良好で退院したという。竹内院長は「今後も循環器内科だけでなく、急性期医療の充実を図る。ニーズに応え、地域医療向上に努めたい」と力を込めた。

 新たに導入した「アブレーション」は、脈が速くなる「頻脈性不整脈」に効果的な治療方法として確立されているもの。脚の付け根から心臓までカテーテルを入れて、不整脈を起こしている根源やその伝達部分で熱を発生する。異常を起こしている部分を焼き切る直接的な治療法だ。

 治療の翌日には歩くことができるなど開胸と比べて患者への身体的負担が低いことが特長の一つ。不整脈の根治は「心臓機能の維持や、血管が詰まるなど疾患の予防になり、生活の質を上げることができる」と飯島貴史循環器内科部長。今年度、同職に就任した飯島部長は、「多くの人が適切な医療機関にかかれるように、地域に密着した医療を提供していきたい」と話している。

 同病院は急性期から療養、回復期までそれぞれの段階に合わせたケアを提供するケアミックス型が特徴。特にメーンとなる急性期医療に力を入れており、循環器内科においては前年度2人、今年度2人の医師が新たに着任。同科が専門の竹内院長を含め5人が常勤医として勤務しており、「循環器内科としては常時、救急患者を受け入れられる態勢が整った」という。

「心臓突然死」など 来月5日公開講座

 地域医療の向上を図り、同病院は11月5日、桐生市市民文化会館スカイホールで初めての市民公開講座を主催する。「もっと知ってほしい心臓突然死~体からのサインを見逃していませんか~」と題して、心疾患全般に関する知識・情報を提供する。

 地域住民に向け、正しい医療知識の普及啓発を図る公開講座で、今後もさまざまなテーマで実施する予定。第1弾は、同病院の循環器内科の医師が、心臓突然死のサイン、糖尿病と心筋梗塞の関係など4テーマについて分かりやすく解説する。

 参加無料。午後2時から(開場は同1時半)。問い合わせは同病院(電0277・76・6311)へ。
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気が置けない

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 「この間のコラム、読みましたよ。まさにその通りだと思いました」―。後輩が話しかけてきた。取材に出る機会の減った今、何にせよ、自分の書いたものに反応してもらえるというのは悪い気はしない。で、聞き返す。「この間って、いつの? おれ、何書いたっけ」▼「え? えーっと…何日か前の…。なんか社会的な…あれですよ」「あれって…何だっけ? 一番最近だと19日だけど、おれ何書いたっけ」「う、うーん…。とにかく、その通りだ、っていう印象はあるんです。会社に戻れば分かるんでしょ? 確認してください」「もう…おれたち本当、だめなジジイ」▼高校を卒業してはや30年以上。この間、本紙に紹介された同級生の年齢の数字に「え?」と驚いてしまった“アラフィフ”である。直近の記憶も薄ぼんやりしているような衰えを隠せない年齢で、先輩も後輩もないよなあと思いつつも、この年齢で先輩後輩のつながりのあることが、うれしい(後輩はどう思っているかは知らないが)▼けっこうお年を召した方々が、同窓会を心待ちにしていたりするのは、こういうことなのだろうなと思う。人に限らず、気が置けない存在というのは、存在するだけでうれしいのだ。(
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柳さん和裁で金賞、技能五輪全国大会

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 青年技能者の技能レベル日本一を競う「大54回技能五輪全国大会」が21~24日、山形県の山形ビッグウイングを主会場に開かれた。桐生地区関係者(在住、在勤・在学)は6職種14人が出場し、和裁部門の柳恵子さん(岡田和裁研究所)が最高賞の金賞に輝いた。

 技能五輪は国内の若手技能者約1300人が出場し、その技のレベルを競う大会で毎年実施している。県内の代表として16職種38人が出場し、8職種で11人(金賞2人、銀賞5人、銅賞2人、敢闘賞2人)が入賞した。

 金賞に選ばれた柳さん(23)=前橋市=は、県立大間々高校卒業後、群馬和裁専門学院(桐生市仲町一丁目)に進学。在学中の2014年から同大会に出場し、2年連続で敢闘賞を受賞。学院を卒業し今年度から、岡田和裁研究所(同所)に和裁士として勤め、着物の仕立てを行っている。

 同大会和裁部門は22、23の2日間にわたり山形県の山辺町町民体育館で行われ、競技は9時間で女性用あわせ長着を仕立てる。大会前は「緊張していたが、競技が始まったら落ち着けて、いつも以上にきれいにできた」と柳さん。仕上がりに自信を持ち入賞を期待していたが、「金賞で呼ばれたときは頭が真っ白で何も考えられなかった」とはにかむ。

 全て手縫いで着物を仕上げる職人技にあこがれ、和裁士を志した。来年1月に行われる国家試験の和裁技能士1級取得を目指して技を磨く。「コートや羽織、子ども用の七五三の着物などやってみたいことはたくさん」と目を輝かせた。
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矢野が取得、伝統的建造物特定物件「旧前原邸」

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 桐生新町重要伝統的建造物群保存地区を象徴する有鄰館(旧矢野蔵群、桐生市指定文化財)と酒屋小路をはさんで南面する「旧前原邸」が、観光の一助として利活用される。矢野(鑓田実社長、本社みどり市笠懸町)が桐生創業300年記念事業の一環として買い取った。鑓田社長は「雨漏りなど修復が必要だが、古い歴史的景観を生かして役立てたい」としている。

 旧前原邸は約170坪(560平方メートル)あまりの敷地に木造平屋建て母屋と連続する2階建ての石蔵、稲荷社、井戸屋形などを有し、酒屋小路側に板塀が連なる。重伝建の伝統的建造物特定物件。

 歴史をさかのぼれば武士で画家の渡辺崋山の妹が嫁いだ岩本家があり、天保2年(1831年)秋に崋山が長逗留した。岩本茂兵衛は絹買継商として栄えたが、崋山おいの4代目、一僊が「文化道楽」で、その没後、5代目のときに前原傅次郎に売却している。売買が明治8(1865)年であったことが今回、前原家の金庫に保管されていた証文から判明した。

 前原傅次郎は織物製造業を営み、その長男悠一郎は日本絹撚を創業し社長をつとめ、父の死後に宮本町に転居。代わって悠一郎二男の一治が神戸川崎造船所を退社し帰郷。戦後は「文化市長」として活躍し、桐生市の名誉市民第1号だ。

 由緒ある土地建物であり、岩本家から前原家に売買された際の証人には「矢野喜平」の名もある。享保2(1717)年に桐生新町に店を構えた近江商人矢野久左衛門の8代目にあたり、矢野が買い取ったのも縁といえる。

 鑓田社長は「桐生市の担当課や建築士とも相談して、まずは屋根と床を修理したい」という。今後は「重伝建の入り口であり、有鄰館と一体的。崋山ゆかりの地でもある」と観光に役立てる考えで、具体的な利活用については有識者グループも交えて検討していくことにしている。
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運命の「3日」

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 サッカーJ1リーグ第2ステージがいよいよ佳境。年間勝ち点1位(第1ステージとの合計勝ち点のトップチーム)も、残り1枠となったJ2降格クラブ(すでに福岡と湘南は降格決定)も、来月3日の最終節に決まる▼前者は浦和か川崎のどちらか。後者は4チームのどれかに絞られており、うち二つに桐生ゆかりのJリーガー」がいる。一つは市立菱中出身のMF清水貴文(中京大卒)のジュビロ磐田。もう一つは桐一高出身のFW鈴木武蔵のいるアルビレックス新潟だ▼清水は29日の浦和戦にベンチ入りしたものの出番はなかった。チームは敗れ、浦和の第2ステージ優勝という「見たくない光景」を見せつけられた。最終節はアウェーで仙台と戦う。他の3チームとは勝ち点差が「2」位以上あり、引き分けでも残留が決まる▼鈴木は29日のガンバ大阪戦にフル出場した。が、やはりチームは敗れた。1―3だった。最終節はホームで試合巧者の広島と戦う。新潟は名古屋とともに勝ち点が最も少ないだけに、負けたら降格となる可能性が大だ▼J2降格となれば、群馬でザスパと対戦する同選手の姿が見られるかもしれない。いやいや、そうならないよう応援したい。(な)
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ハッピー・ハロウィーン! 仮想姿にまちが笑う

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 桐生ファッションウイークの一環で、桐生市の中央・本町六丁目・末広町の3商店街が主催する子どもハロウィーン仮装大会「第21回仮装DEおいでよ桐生ハロウィン」が30日、本町五丁目のジョイタウン広場をメーン会場に開かれた。過去最多となる約700人の子どもたちが「ハッピー・ハロウィン」「トリック・オア・トリート」を唱えると、まちは笑顔に包まれた。

 産地桐生の生地を使って仮装し、中心街を歩いてもらおうと、中央商店街が1996年に始めた企画。5年前からは本六・末広の両商店街も参加。秋の恒例イベントとして、規模は年々拡大している。

 昨年の500人から、今年は200人近く増えて過去最多に。受け付けを済ませた子どもたちは、それぞれのハロウィーンコスチュームで約50店をめぐり、「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ)」と元気にあいさつ。店主らからお菓子を受け取ると、「ありがとう」と笑顔を見せていた。

 ジョイタウン広場ではパフォーマンスコンテストが開かれ、子どもはもちろん、大人も一緒に舞台に上がり、「ハッピーハロウィーン」と一芸を披露。かわいい姉妹が布地のエアギターで喝采を浴びれば、大人はイカ大王体操第2でどっと笑いを誘い、街角の温度を上げていた。

 天使の衣装で参加した兒玉清花さん(8)は「はずかしかったけど楽しかった」とにっこり。

 グランプリに輝いたのは初参加の新里すぎの子幼稚園の園児41人と父親たち。同園おやじの会のメンバーで、自身もドラキュラに変身した渡辺寛さんは「子どもたちと一緒に上電で来ました。まち歩きが心地よく、すばらしい企画」と、来年の参加も誓っていた。
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宮島工務店、キッズバレイなど、「ウッドデザイン賞」入賞

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 宮島工務店(桐生市境野町一丁目、宮島弘社長)とNPO法人キッズバレイ(星野麻実代表理事)などが企画した家づくり体験の子ども向けワークショップが「ウッドデザイン賞2016」(ウッドデザイン賞運営事務局主催)に入賞した。梅田の材でできた骨組みを用い、くぎを使わない伝統工法を手軽に体験できる。第21回桐生ファッションウイーク期間中の11月5日と6日にも、有鄰館で開催する。

 この賞は、木の良さや価値を再発見する優れた製品や取り組みを顕彰する制度で今年が2回目。応募451点から251点が選ばれた。入賞した中から12月、農林水産大臣賞など各賞が決まる。

 宮島工務店などのワークショップは、地元製材業者の前林が提供したスギ材とヒノキ材36本を使用。神社仏閣や古民家に用いる工法で、子どもたちが2時間程度で1坪(3・3平方メートル)の小屋を完成させる。キッズバレイの体験講座「きりゅうアフタースクール」の一環で8月、小学生30人が参加して初めて実施した。

 くぎ不使用のため、分解して何度でも組み直せる。担当の宮島章さん(41)は「子どもたちに梅田の木に触り、伝統工法を知ってもらうのが目的。今後は林業家と協力して木を切るところから体験するなど、森とまちがもっとつながるようなイベントをしていきたい」と話す。

 有鄰館で5日と6日に開くワークショップは両日とも午前10時半から正午まで。参加無料。問い合わせは宮島工務店(電0277・44・7595)へ。
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言葉を交わす楽しさ

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 ハロウィーンという欧州由来の風習が、日本に伝わりアレンジされて、昨今は都市部を中心に秋のイベントとして定着しつつあるようだ。桐生市でも中心市街地の3商店街が連携して、回遊型のイベント「仮装DEおいでよ桐生ハロウィン」という形で、毎年繰り広げられている。

 ここ数年は回数を重ねるごとに参加者の数を伸ばしており、今年は700人近い子どもたちが参加した。父親や母親も一緒になって、仮装を楽しみつつ参加するケースも多く、大人を含めれば約1000人もの市民が商店街を歩いたわけだ。

 地図を片手に協力店をめぐり、「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ)」の合言葉を唱えれば、店の人から菓子がもらえる。仕掛け自体はいたってシンプルなのだが、そこには新しい人と人との関係が生まれるきっかけが含まれているようで、考えさせられる点も少なくない。

 これまで知らなかった店を訪れ、初対面の店主や店員たちと目を合わせ、おそるおそる合言葉をささやいてみる。そうした小さな壁を乗り越えることで、言葉と物との交換が生まれる。合言葉を唱えるときの子どもたちの表情には、どきどきした感覚がにじみ出ているし、店主らの応対にも、和やかな場を生み出そうとする意志がにじむ。こうしたやりとりの光景全体が、柔らかくてじつにいいのだ。

 回遊性のイベント自体は、ほかにもさまざまあるのだが、参加者が店主や店員らと対話をする仕掛けを持つ企画は、それほど多くはないはず。もちろん、参加する個店にとっては、売り上げに結び付けばさらにうれしいのだろうが、「初めて店内に入りました」といった父親、母親の声を聞くにつけ、桐生ハロウィンの仕掛けづくりは機能していると、そんなふうに感じた。

 これから週末に向けて、桐生の市内はファッションウイークでさらに盛り上がりを見せる。大勢の人たちにまちなかを回遊してもらおうと、こちらも20年以上の歳月をかけて、主催者たちがさまざまな仕掛けを試しては、参加者たちが磨きあげ、定着してきた歴史がある。

 最近はスタンプラリーのような仕掛けのあるイベントも多く人と人とが対話をするきっかけならばいくらでもある。ハロウィーンのような合言葉こそないものの、そこは気軽なあいさつから、まちの活気につなげたい。
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おばあちゃん

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 一緒にいると幸せな気分になった。昔話に出てくるような、心優しいおばあちゃん。「イヤア、よく来たなあ」。柔らかで穏やかな福島弁で、いつも笑顔で迎えてくれた。大好きだった亡き祖母に瓜二つだったから、なおさら他人とは思えない親しみを感じた▼東日本大震災の津波で福島県南相馬市の自宅を流され、避難先の桐生市で今年2月に病気で亡くなった小沢勇子さん(享年83)。帰郷を断念して一家で桐生に定住したが、慣れ親しんだ故郷への思いは募る一方だった▼先週、お墓参りに南相馬市へ向かった。遺族に同乗してもらっての日帰り車旅。墓参りの同行は約3年ぶり2回目で、桐生定住を先祖に報告した前回は、おばあちゃんも一緒だったっけ▼当日は雲一つない秋晴れ。「地元に帰れて良かったな」。海を見下ろす高台の墓地で、そう思いながら手を合わせた。以前の訪問で知り合った人たちとも再会。元気で頑張っている姿を見ることもできた▼車中で話に花咲く帰りの高速道路。サイレンが鳴ったので道を譲ると、自分がスピード違反だったらしい。気のゆるみに反省。「おじいちゃんたちをしっかり頼んだよ」と、おばあちゃんから諭されたような気がした。(針)
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「味華」木綿豆腐部門で銀賞、全国豆腐品評会

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 熊本市で開かれた第2回全国豆腐品評会で、関東地区予選を勝ち抜いて出場したとうふ工房「味華」(桐生市仲町二丁目)の豆腐が、木綿豆腐部門で銀賞を受賞、絹ごし部門でも第5位に輝いた。原料の大白大豆は県内片品村の特産品。にがりや製法にも工夫をこらした看板メニューの高評価に、つくり手の小林鋼平さん(33)と父親の光男さん(66)は「生産農家にいい報告ができたことがうれしい。今後も日本一を目指したい」と話している。

 全国豆腐連合会と全国豆腐品評会実行委員会が主催するイベント。10月17日の全国大会には、各地方予選を勝ち抜いた78社107点が参加。「木綿」「絹ごし」「寄せ/おぼろ」「充填豆腐」の4部門で日本一を競った。

 料理研究家やフードアナリストら食に関する専門家40人が審査をした結果、味華の「幻の極上 木綿豆腐」が銀賞に輝いたほか、「幻の極 絹ごし豆腐」が第5位に入賞した。

 豆腐の原材料となる片品産の大白大豆は、小林さん親子がほれこんだ素材。「一度食べた味が忘れられず、何とか供給してもらえないかと、4年前から農家を訪ねて交渉を重ねてきた」と、光男さんは振り返る。

 供給される大豆を、ソフト木綿と呼ばれる昔ながらの製法で豆腐に仕上げる。豆乳の煮方、にがりの調整など、大豆のうまみを引き出すための試行錯誤も繰り返した。

 こうしてつくり上げた店の看板メニューが高い評価を受けたことに、「おいしい食品を群馬から発信できることがうれしい。片品特産の大白大豆の生産者たちにもっと光が当たればいい」と小林さん親子。来年も参加し、日本一を目指すつもりだ。
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