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群大大学院・松本健作助教ら、未開の領域に挑む

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 群馬大学大学院理工学府松本健作助教らのグループが、地下水に生息する水生生物の生態や生息環境の調査に取り組んでいる。学術的には未開の領域で、調査手法も確立されていない。グループが桐生川の堤防沿いに設けた観測孔では、1回の観測で40体ものメクラミズムシモドキが確認された。「こうした事例さえ前例がない」と松本助教は指摘する。グループでは今後、観測孔に防水内視鏡を挿入して直接観察する今回の手法を活用し、水生生物の生態や、生息実態と水質・地盤特性との関係などを調べる計画だ。

 流域環境学が専門の松本助教らのグループは2014年5月、大学構内に30メートル間隔で2本(深さ13メートルと15メートル)の穴を掘り、直径5センチの観測管を埋め、内視鏡カメラで地下水内をのぞいた。地下水流を観測するためだった。

 パソコン画面に映し出されたのは、水中を動く色素のない地下水生甲殻類たち。体長はいずれも数ミリから1センチ程度で、多種類が交じっていた。

 グループでは15年3月から16年1月にかけ、週1回のペースで観測を続ける一方、北九州市立自然史・歴史博物館学芸員の下村通誉さんに生物の同定を依頼。その結果、最も多く観察された水生生物は、1956年に新種認定された日本固有種のメクラミズムシモドキと判明した。

 従来の観測場所は井戸や湧水、鍾乳洞など、地下水が地表に現れた環境に限られており、地中の地下水中を観測した今回のようなケースはきわめてまれ。「1度に最高40体もの個体が確認できた今回の事例は、1~3匹という従来の観測結果に比べれば異例だが、これが特異かどうかは、観測地点を増やさないと分からない」と松本助教。

 メクラミズムシモドキの生態はほぼ不明で、研究グループでは複数の個体を大学内の恒温恒湿室で飼育し、脱皮の様子など生態観察を続けている。「水を替えず、餌を与えることもなく、300日以上生存した個体もいる」という。

 2カ所の観測孔で比較すると、水生生物の個体数は20倍以上も違う。「実験から、生息に適した水質も見えてきた」とも。今後は地質など、水以外の環境因子との関係も調べる予定だ。

 「地下水生生物の生息状況は、川の流れの変遷と関係しているかもしれない。生態や生息実態を調べることで、目に見えない地下環境を知る手掛かりになれば」と松本助教。研究を推進するためにも、地下水生生物に関する情報提供を呼び掛けている。

 問い合わせは松本助教(電090・4418・0958)まで。
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彼女のゆく道

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 先日、同性愛や性同一性障害などを学ぶ講演会を取材した。内容は幅広く深く、時間をかけてようやく消化。それでもときどき考える▼友人にMtF(体は男性だが性自認は女性)がいた。大学時代のバイト仲間で、ばか話をしては笑い合った「彼」。ずっと自身に違和感があったらしいけど、本格的に気づいたのは社会人になってからという▼しばらく会わないうちに「彼」が「彼女」になったと聞いたときは衝撃だった。でも、その後に彼女が選んだ道が興味深かったものだから、性別が変わったことは吹っ飛んだ。彼女は夢を追いかけ、誰もが知る大企業から不安定な自営業に転職していたのだ▼新しい職業は実力と努力と発想力と運が必要で、小学生の「なりたい職業ランキング」にも登場するけど、実際になれるのはほんのひと握り。浮き沈みある厳しい世界に身を置いて、足場を固め着々と実績を重ねている▼性別についていろいろな経験をして、人に話せない思いを抱えてきたであろう彼女にとって「男か女か」はとても重要なもの。だけど自分で道を切りひらき、目指す場所に向けて歩み続ける姿は、男だろうが女だろうが同じだと思った。憧れるくらい、とてもまぶしく輝いているのだ。(並)
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一枚の写真がつないだ縁、齋藤作品「トラック」で初展示

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 桐生市琴平町の東群運送本社であす3日開かれる「グングン祭り」で、運送会社ならではのトラックを舞台にした初めての写真展が行われる。1枚の写真がつないだ縁で、同市錦町在住の写真家・齋藤利江さんの作品展示が実現。飲食店や雑貨店など約20ブースが軒を並べる同イベントを盛り上げる。

 グングン祭りは、同社が倉庫保管や輸配送を受託している荷主の商品のPRと、トラックとのふれあいを通じて運送業に親しんでもらおうと、桐生ファッションウイークの一環として昨年から始めたものだ。

 2回目の今回の目玉は、トラックでは初開催となる齋藤利江さんの写真展。同社の齋藤佳代子社長が今年1月、知り合ったばかりの齋藤利江さんの自宅を訪ねた際、たまたま目にした昭和30年代の写真がきっかけだった。

 その写真は、水道山にあった割烹(かっぽう)旅館「楽山荘」で、お座敷に出る芸者の後ろ姿を撮影したもの。同旅館は齋藤社長の祖母が経営していたゆかりの場所だったため、不思議な縁を感じた2人はすっかり意気投合した。

 祭りでは13トントラックの荷台に、楽山荘をはじめ昭和30年代に撮影した写真を幕などを交えて展示。6日開催のクラシックカーフェスティバルにちなみ、2013~15年度の同イベントで撮影した写真なども展示する。

 このほか会場には、荷主や同社が参加する定期市の出店者仲間ら、飲食や雑貨、衣類など約20ブースが出店予定だ。

 齋藤佳代子社長は「(楽山荘の)写真を最初に見たとき、先祖に導かれたような気がした。トラックでの写真展を通じて運送業を身近に感じてもらえたら。(荷主らの)魅力的な商品もぜひ多くの人に知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

 開催時間は午前10時から午後3時まで。問い合わせは東群運送本社(電0277・45・0195)へ。
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「故郷に女性が輝ける場を」、末広でまつげエクステ専門店

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 「ファッションのまち」である故郷を活気づけようと、桐生市出身の吉田瑠衣さん(32)=東京都在住=が同市末広町の空き店舗を活用し、まつげエクステのサロンを開いた。幅広い世代の女性に“目元のおしゃれ”を提案する。「資格や才能のある女性が輝ける場を提供したい」との思いから、美容師資格をもつ女性を積極的に雇用する方針。桐生を本店と位置づけ、都内での出店も計画中だ。

 吉田さんは桐生女子高から大学に進学後、英国のファッション関係の学校に4年間留学。デザイナーの助手などをへて、現在は都内で4歳と5カ月の息子2人を育てている。

 開業のきっかけは、地元の旧友らとの会話。資格がありながら仕事に恵まれなかったり、家事や育児に追われ才能を発揮できていない女性が多いと感じ「ファッションの分野で、桐生で何かできないかと考えた」。

 需要があるのに市内に専門店がなかったまつげエクステに着目。空き店舗での出店や創業を促す市の補助金120万円と制度融資を受け、末広町商店街の新聞販売店跡で9月末、サロン「カルテ」を開いた。

 白を基調とした内外装のデザインは、東京・渋谷のセレクトショップ「Sister」のディレクター長尾悠美さんが担当。医師の白衣のようなユニホームは、若い女性に人気のブランド「PHEENY」の秋元舞子さんがデザインした。こうした人脈も吉田さんの武器で、情報発信力のある業界人との関わりがSNS(交流サイト)で広まれば、ファッションに敏感な人たちの注目が桐生に集まる―そんな狙いもある。

 まつげエクステの施術は美容師の資格が必要で、アイリストと呼ばれる施術者は地元の有資格者を雇用・育成する方針。すでに子育て中の女性2人を採用しており、短時間勤務にも応じる方針。

 「おしゃれを楽しんだり生き生きと仕事をすることで人は輝く。桐生の女性をもっと輝かせたい」と吉田さん。今後は代官山など都内への出店も検討しており、子育てと仕事を両立しながら自らも輝き続けるつもりだ。

 原則予約制で平日の午前9時から午後6時まで。11月からは土日も営業し、ネイルアートも始める予定。問い合わせはカルテ(電0277・66・9223)へ。
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父への思い

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 「お父さん、私はあなたが嫌いでした」。大間々東中3年の板橋真尋さんは、みどり市連合婦人会が募集した今年の「父の日作文」をこう書きだした。理由は分からないが、とにかく嫌い。きっと父も気づいている▼だが、受験の不安に悩んでいるとき、救ってくれたのは父の一言だった。「おまえが決めた場所ならどこであろうと全力で応援する」。一番ほしい言葉だった。そっけなく返事した後、部屋で泣いた。そして気付く。「お父さんは一番の理解者だ。(中略)私が嫌いなのはお父さんではなく、自分なのではないか」▼「私は自分がしてしまった大きな間違いをこれからたっぷり時間をかけ、大きな愛で返したい」「『おまえが私の子で良かった』そう言わせます」。そう結んだ真尋さんは、作文の中で成長した。目頭を押さえつつ、同じく娘の父親として、真尋さんのお父さんが少しうらやましくも感じた▼ほかにも、父と同じ陸上選手を夢見る男の子や、ダムの渇水対策に苦労する父を思い「雨はいやだけど、お父さんが喜ぶのでちょっとうれしい」と書いた女の子など、父への愛にあふれる優秀作品27点が19日の「群馬県父の日大会」に市代表で応募された。全員に1等をあげたい。(
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「桐生のオノサト」 6日まで移動大川美術館展

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 戦前から新しい絵画の可能性を探求し続け、桐生のアトリエから世界に発信し続けたオノサト・トシノブ(1912~86年)。20代の風景画から最晩年の幾何学的抽象画まで、45点で生涯の画業を振り返る展覧会が3日に開幕した。第29回移動大川美術館展で、会場は桐生市市民文化会館地下展示室。没後30年を経てもきらめき発光し続ける「真昼の絵画」の魅力を堪能できる。

 水道山を下りてバリアフリーの空間で開催される年に1度の同展。11月30日の命日を前に、今回は国際的な画家オノサトの50年に及ぶ画業を展観している。所蔵作品や桐生市寄託品のほか、使命感を持って桐生に作品をとどめている個人の出品もあり、特に親友の画家、瑛九(1911~60年)と水墨画を描いたり座禅や俳諧で精神修養していた戦前の作品は珍しい。

 桐生市寄託の「紙ばり」(1940年)はモノトーンの世界の傑作だが、55年に出現した「ベタ丸」から背景に細かく多色の線が描かれ、丸が分割されると画面は色と色がひしめきあうように光を放ち、強い存在感を持つ。圧倒されつつ近寄ると、画家の筆致が見て取れ、息遣いに触れるようだ。

 実習生として大川美術館を志願し、展示作業も手伝った服部聖奈さん(東洋大4年)は「わが桐生のすばらしい画家だと思います。“ベタ丸”はどこから降りてきたのか。色彩も独特で、ずっと見ていたい」。小松原陽月さん(県立女子大4年)もオノサト絵画を好感、丸や色彩の神秘を「本人に聞いてみたい」と話していた。

 6日まで、午前10時~午後5時。入場料は一般300円、65歳以上と心身障害者、中学生以下とその付き添い人は無料。
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「ぷち赤ちゃんサロン」スタート 子育て支援センター

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 桐生市子育て支援センター(関沼八千代センター長)は11月から、生後6カ月までの赤ちゃんとその保護者を対象に仲間づくりや育児相談ができる「ぷち赤ちゃんサロン」をスタートした。市保健福祉会館で2日、初回となるサロンが開かれ、母子10組ほどが参加して笑顔で交流を深めた。

 子ども同士の交流や、子育て中の保護者の仲間づくりを図るサロンを開催するほか、保健師や保育士が妊娠中から子育て期の相談を受ける同センター。これまで市保健福祉会館サロン室と市立南公民館で月に1回、1歳未満の赤ちゃんと保護者を対象にした交流の場「赤ちゃんサロン」を実施してきた。

 今回スタートした「ぷち赤ちゃんサロン」は生後6カ月までの赤ちゃんと保護者に対象を絞って、月に1回開催する。赤ちゃんは生後6カ月と1年では成長の度合いが全く異なり、その時々で生活やできること、育児の悩みも変わる。ぷち赤ちゃんサロンでは、同じくらいの子どもを持つ保護者同士が集まることで、互いの経験や悩みをより共有しやすい環境をつくり、子育ての負担軽減を図る。

 関沼センター長は「生後6カ月までの赤ちゃんを気兼ねなく連れて出かけられる場所は少ない。子育てする保護者の安心できる場所にできれば」と話している。サロン当日は、ゆっくり話をしながら交流・情報交換できる時間と、同センターの保健師・保育士が用意した「遊びの時間」で構成。歌や手遊びで子どもと保護者がスキンシップするなど和やかな雰囲気に。また市健康づくり課の保健師が、衣類や室温調整など赤ちゃんの体温調整についてアドバイスした。

 参加者の一人、須田愛里さん(30)は「最初の1カ月は全然寝てくれなくて大変だった」と出産直後を振り返る。「ずっと家に引きこもっているのはつらいので、出かける場所があるのはうれしい」と4カ月になった章太郎くんを抱き、笑顔を見せた。

 今年度のぷち赤ちゃんサロンは12月1日、来年1月12日、2月9日、3月6日で、各日午前10時~同11時半。市保健福祉会館2階の研修室で行う。問い合わせは同センター(電0277・46・5031)へ。
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「ウサギとカメ」のいま 

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 昼どきの食堂で漫画雑誌を開いたら、ちばてつやさんの連載「ひねもすのたり日記」(ビッグコミック)が載っていた。

 「ちかいの魔球」「紫電改のタカ」「ハリスの旋風」「あしたのジョー」と名作を生み出してきた漫画界の大御所が、日々の出来事やむかしの思い出を一話完結で綴る短編だ。その内容が偶然にも私たちの地域に関係する話だったので、ふれてみたい。

 それは文星芸術大学で現在も漫画教育に取り組むちばさんが「翻案」を受ける学生をみていたときのこと。翻案とはおとぎ話を身近な人間にたとえて短くわかりやすいストーリーにする練習だ。その日の課題は「ウサギとカメ」。ところが「ウサギとカメ」の物語を知らない学生が多い。ちばさんは驚いた。

 「もしもしカメよカメさんよ」とうたってやると、それを知っている学生はいた。「ポケモンやピカチューは知っていてもウサギとカメは知らない。それが今どきの学生か」と、そんな出来事をかかりつけの医院で話題にした。すると「そのうたを作ったのは私の主人のおじいさんですよ」と女医さんは言った。「金太郎も大黒様も花咲爺もそうですよ」と、そこからの診察室ははからずも唱歌の時間に。

 のたり日記には待合室の年配者までそれを楽しそうに眺めているシーンが登場する。そして明治唱歌の父石原和三郎の、私たちにはおなじみの肖像がちばマンガで描かれて、みどり市東町の「童謡ふるさと館」が紹介され、一遍は結ばれていた。

 桐生市民やみどり市民は「ウサギとカメ」のうたを聞き、作詞者が石原和三郎であるという説明を耳にする機会が他の地域に比べてずっと多い。しかし文化的な事情は地域を一歩外に出れば様変わりするものだ。そういう世代が存在することは一つの事実として受け止めたい。

 しかし一方、唱歌をうたうことで町の医院がなごやかな場へ変わるというのも温かい話である。幾つもの名作で人々を楽しませてきた漫画家の手で、年配者にはいまも心のうたである事実が描かれていた。渡良瀬川流域の文化があらためて広く発信されたこともうれしい事実だ。

 そのうれしさとは私たちのふるさと観と密接である。渡良瀬川流域は源流の足尾も含めて分かち難くつながっている。ふだん見過ごしがちだからこそ、今一度足元を確かめる機会にしたい。外からの目を大切にして。
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読む楽しみ

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 久しぶりに鉄道時刻表を購入した。どこに行くわけでもないのだが眺めることは好きなので、ひまに任せてパラパラとめくっては、空想の旅を楽しんでいる▼行き先を決めそこに到達するまでの経路を数字の羅列をみながらたどるのだが、乗り換え時間を考えたり、列車を選んだりするうちに、別の目的地に興味がわいてきてつい途中下車をしたり、別の路線に乗り換えてみたり▼ページの欄外に小さく記された駅弁の種類やお得な乗車券情報にも目を止める。根室本線をたどっていると、富良野から芽室まではグレーに塗られていて、8月の台風被害で今も不通(バス代行)になっているとの情報が。九州・豊肥本線の一部も同じく灰色。4月の熊本地震の影響だ▼すべての駅名の読み方が分かるのもいいところ。東北や北海道の難読地名なども、口にすればリズムが生まれて親近感がわく。こうしてページを繰りながら興味が拡散してゆくのはうれしいことで、時間がたつのもつい忘れてしまう▼行き先の到着時間を打ち込めば、経路や乗るべき列車、運賃まで瞬時に分かるネットも便利なのだが、寄り道を楽しむ機会はぐっと減ってしまう。余白を読み解く楽しみまでは、まだ委ねたくない。(
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若者文化で まち再発見へ 野外フェス「M/JAM」

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 ラップやヒップホップなどの音楽、ダンス、スケートボード(スケボー)といった「ストリートカルチャー」を発信するイベント「M/JAM」(エムジャム)が6日、みどり市笠懸野文化ホールの野外ステージで初開催される。地元の子どもたちをはじめ多くのDJやバンドが生出演し、衣類や雑貨、グルメなどの店が並ぶ中、ラップ、スケボー、キャンプなどの体験・入門コーナーを展開。人と地域の魅力を再発見できる野外フェスティバルだ。

 みどり市制10周年を記念した市民提案型事業の一つとして、同市と桐生市の30、40代の10人による実行委員会が主催するイベント。ストリートカルチャーの分野で活躍する地元の若い人材を紹介し、体験や触れ合いを通して次世代の新たな表現を促すのが狙いだ。

 特別ゲストとして、日本のクラブ音楽の先駆者で音楽プロデューサーの高木完さんが登場し、子ども向けの「ラップ教室」を開く。またJUJUさんらとの協業で知られるタランチュラさん、レゲエをベースに独自の音楽表現を続けるEELMANさんの2人の有名アーティストも特別出演する。

 会場にはスケートボードパークを特設し、体験教室を開催。両親が桐生市出身で、昨年の全日本アマチュア選手権で優勝しプロになった星野大貴選手(14)=伊勢崎市=と、笠懸町在住のプロスノーボーダーでスケボーでも活躍中の春山禅選手(17)の実演も行われるほか、地元でスケボー兄弟として知られる岩崎啓斗君(笠懸東小6)空斗君(同小2)も登場する。

 音楽では、小学生DJとして活躍している松本玲久君(桐生広沢小5)と中村南生君(大間々北小4)のコンビ「REKU&NAO」をはじめ、近郊のクラブなどで活躍する多くのDJやバンドが続々と登場。笠懸中と大間々東小の吹奏楽部も出演する。

 キャンプや野外フェスの必需品であるテントやタープの張り方を学べるアウトドア入門コーナーや、わたらせ渓谷鐵道のミニ列車など、親子で遊べるアトラクションも魅力だ。

 実行委の今泉公志代表(41)=大間々町=は「若い世代を中心に、地域にもこんな人がいる、こんなに楽しいことができるということを多くの人に知ってもらい、体験を通して表現する側になるきっかけになれば」とイベントの狙いを説明。「桐生市の店や表現者も多く出るので、みどり市と桐生市の一体感も表現したい」と語る。

 午前10時から午後4時まで。入場無料。問い合わせは今泉さん(電0277・73・2511)へ。
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収支報告書をネット公開へ HPで、早ければ今月中にも

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 富山市議会の不正受給が問題化している政務活動費(政活費)について、桐生市議会(森山享大議長、定数22)は4日午前の各派代表者会議で、会派ごとの執行状況を示した収支報告書を、早ければ今月中にも市議会ホームページ(HP)で公開することを決めた。委員会が今年度行った行政視察の報告書についても同じく、今月から順次HPに公開する。

 政活費は地方議員の政策立案能力を高めるため、議員報酬とは別に税金から定額支給される経費。桐生市議1人当たりの支給額は年額38万円で、前年度の総交付額は約732万円だった。

 会派ごとの執行状況を示した収支報告書の保存期間は5年間で、すべての支出に領収書添付が義務付けられている。収支報告書は、市情報公開条例の規定に基づき閲覧することができる。

 政活費の使途透明性を求める世論を受け、同市議会は9月の各派代表者会議で、政活費使途の情報公開をめぐる議論を開始。この日の会議で、収支報告書のHP公開について全会派が合意した。

 公開時期はできるだけ早く実施する方向で正副議長と事務局で調整予定で、早ければ今月中にも公開される見込み。今後、領収書も含めたHP公開や、政活費そのものの是非などについても議論していく。

 また、この日の会議では、各常任・特別委員会による行政視察の報告書をHPで公開することについても全会派が合意。早ければ今月中にも、議長に提出済みの今年度分報告書から順次公開される見込みだ。
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AEDはどこ?

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 今、あなたがいる場所に「AED」はありますか。心臓がけいれんして正常に機能していないときに、電気ショックを与えて心拍を正常に戻すことができる機器のことです▼AEDはその機器の英語の頭文字で、正式名称は「Automated ExternalDefibillator」です。「オートメイティッド エクスターナル ディフィブリレーター」と読むそうです。すぐれもので、電源を入れれば音声で指示してくれて、それにしたがって操作をすればいいだけです▼使わなかった場合に命を落とすことがあっても、使って命を落とすことはないそうです。つまり、AEDがその人の心臓の状態を自動で調べ、「使わない」と判断すれば、電気は流れない仕組みになっているようです。だから、医療関係者ではない一般の人でも安心して使うことができるのだそうです▼AEDは市町村役場、体育館、公民館、学校、駅などの公共施設には置いてあることが多くなりました。「AEDのある場所」がインターネットで簡単に検索できるアプリもあります。「日本全国AEDマップ」などです。いちど、あなたのいるところやその周囲にどれだけのAEDがあるのか調べてみてはいかがでしょうか。(な)
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桐生ファッションウイーク、ラストスパート

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 終盤を迎えた第21回桐生ファッションウイークは5日、有鄰館で今回掲げたコンセプト「ものづくりのものがたり」を象徴する展示「Room of KIRYU+(ルーム・オブ・キリュウ・プラス)」や「2016刺繍展」が始まった。最終日の6日は、期間中最大の来場者を集める「第11回クラシックカーフェスティバルin桐生」など23の行事が同時開催される。

 有鄰館煉瓦蔵で5日から、「Room of KIRYU+(ルーム・オブ・キリュウ・プラス)」展(実行委員会主催)が始まった。6日まで。17の気鋭の作家や企業、店舗が参加し、桐生のものづくりの今を発信する。

 プロの協力でディスプレーにも工夫を凝らし、煉瓦蔵の雰囲気をうまく生かしたおしゃれな展示空間を構築.各参加者がこだわりのストールをはじめとする繊維製品や飲食品、ガラス器や陶磁器、木工品などを提供している。

 朝倉染布の超撥水(はっすい)風呂敷のような世間の評価が定まったヒット商品から、今夏稼働を始めたばかりの帽子工場「com+position(コンポジション)」のように初めて市販を試みる事業所まで、桐生で進行中の多彩な仕事ぶりをみることができる。

 時間は午前10時から午後4時まで。
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桐生・みどりの宝「鳴神山」、民間有志、環境保全に尽力

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 地球上で唯一、カッコソウが自生する鳴神山。桐生・みどり両市にまたがるこの山を愛し、環境保全に取り組む活動が民間有志によって行われている。毎日のように山に入って希少植物の保護や登山道整備を続けて顔なじみの人たちが「鳴神山の自然を愛する会」を結成し、10月末に会としての初仕事、カッコソウ移植地の下草刈りに汗を流した。また2013年設立のNPO「鳴神の自然を守る会」は13日、登山道の整備を一般参加者も募って実施する。

 カッコソウはサクラソウ科の多年草で、「種の保存法」で国内希少野生動植物に指定されている。植林による環境の変化や心無い盗掘だけでなく、近年はニホンジカ、さらには特別天然記念物であるカモシカも目撃され、食害が危惧されている。

 鳴神山の自然を愛する会(二渡忠代表、15人)は任意団体だが、山中で自発的にヒイラギソウも含む希少植物の保護や登山道の補修、橋の架け替え、倒木の片づけ、階段のメンテナンス、標識の整備などを行ってきた人たちで結成した。

 地道な活動は変わらないが、会として初めてカッコソウ移植地の下草刈りを行い、倒れる危険のある枯れ木を伐採して移植地への踏み込みを防ぐ柵を設置するなどした。

 「心から鳴神山が好き。来る人たちが気持ちよく山歩きできるよう、毎日のように気付いた人が率先して活動している。花だけでなく秋の鳴神山も楽しんでいただきたい」と副代表の大塚信男さん。連絡は大塚さん(電090・2250・8769)へ。

 またNPO鳴神の自然を守る会(下山啓二理事長)は、群馬NPO協議会などの協力と損保ジャパン日本興亜の協賛で、13日に登山道の整備活動を実施する。昨年の豪雨で荒れた鳴神大滝上の土砂やがれきの撤去、草刈り、谷川の清掃など、機械の入らない山での作業を人力で行う。

 当日は午前8時15分に群馬大学体育館駐車場(桐生市東久方町一丁目)に集合、大滝登山口から現場に向かう。小雨決行、作業できる服装、長靴で。定員50人。申し込みは6日までに下山さん(電090・8505・7463)へ。
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ゼロ記録更新中

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 桐生警察署管内(桐生、みどり両市)の、発生から24時間以内の交通死亡事故ゼロの日がきのうで連続100日となった。7月29日にみどり市笠懸町内の鉄道踏切で発生した死亡事故で仕切り直しとなって以来続いた、一つの節目の記録である▼この事故が発生するまではゼロ記録が396日続いていたが、400日を目前に途絶えてしまった。同署管内としては1953(昭和28)年に統計を取り始めてからの最長を更新していただけに残念でならない▼ただ、桐生市内に限ってみると、昨年6月29日から死亡事故は発生しておらず、9日で連続500日となる。また管内でも65歳以上の高齢者の死亡事故は、おととし12月11日以降発生しておらず、9日で連続700日となる。もちろん、統計史上最長を更新中だ▼とりわけ県内や全国では高齢者の死亡事故が全体の半数を占めているのに対し、管内では2年近くも犠牲者が出ていないのは奇跡的なことであり、このことが全体の死亡事故減につながっているのは言うまでもない▼昨年の管内の交通事故死者は2人と統計史上最少となったが、今年は現在1人にとどまっている。このままを維持し、新年を迎えたいものである。(ま)
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ギネス記録出た! ボートレース桐生開設60周年イベント

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 ボートレース桐生の開設60周年イベント「開設記念フェスタ」が6日、みどり市笠懸町阿左美の桐生ボートレース場で始まった。6日にはギネス世界記録に挑戦するイベントが行われ、10個のぬいぐるみを的に投げ入れる速さを競う新競技「ぬいぐるみターゲット」で世界記録が生まれた。

 ギネスワールドレコーズジャパン(東京)のジャスティン・パターソンさんら公式認定員が見守る中、5色の傘30本を色別に分ける速さを競う「傘の仕分け」(世界記録43・01秒)、背中合わせの2人でボールを上と下から渡し合う「30秒間オーバー&アンダーパス」(同20回)と、この日初めて行われた「ぬいぐるみターゲット」の3種目が行われた。

 それぞれの競技で予選を行い、上位3人・組が本選へ。認定員が厳格なルールを説明した後、挑戦者は客席の応援を受けながら競技。その結果、「ぬいぐるみ」に出場した熊井信也さん(42)=藤岡市、高崎市職員=が30・12秒でぬいぐるみ10個をバケツに投げ入れ、これがギネス世界記録として正式に認定されることになった。

 ボートレース場のイベントに出たダンスチームに娘が所属している関係でたまたま来場した熊井さんは、高崎市役所のソフトボール部の選手。得意の“下手投げ”が世界記録を生み「よい記念になった。娘たちにいいところを見せられてよかった」と笑みを浮かべた。

 「開設記念フェスタ」は11日までの6日間開催されるレース「みどり市長杯」に合わせたイベント。期間中は連日、「みどり市ブランド」商品が当たるスクラッチカード配布や、豪華景品が当たる抽選会を実施。お笑い芸人・山里亮太さんらのショー(10日)なども行われる。問い合わせはボートレース桐生(電0277・76・2500)へ。
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名車282台に2万人集う、11回目のクラシックカーフェス

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 第21回桐生ファッションウイーク(FW)が6日、閉幕した。最終日の同日は23行事が桐生市内で同時開催された。群馬大学理工学部キャンパスで催された「第11回クラシックカーフェスティバルin桐生」(実行委員会主催)には、強風にもかかわらず主催者発表で約2万人が訪れ、来場者が古い車や所有者とのふれ合いを楽しんだ。

 展示とラリーを合わせて国内外の282台が集った今回のフェスティバル。日産自動車から特別出展されたレーシングカー「ニッサンR380」と「フェアレディSPL213」に人だかりができた。

 オーナーと来場者が車両を談笑する輪があちこちにみられ、小学生以下の子どもたちが好みの車を描く「お絵描き大会」では、車の持ち主が作品と記念撮影する姿も。閉会後恒例の本町通りのパレードは、沿道から市民が小旗を振って見送り、ドライバーも手を振って応えた。

 同フェスティバルは愛好者の間で人気が高まり、今回100台あまりの参加を断らざるを得なかった。前原勝良実行委員長は「お断りしたのが心苦しい」と述べつつ、「11回目に踏み出せた。皆さんお帰りになるときに笑顔でよかった」と語った。
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本音に対する身構え

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 ひところのテレビ番組で、芸能人が「ぶっちゃけ」という言葉を使って自らの本音を語る場面をよく見かけた。「これまでは黙っていたけれど、本音を言わせてもらえるならば」といった意思表示の言葉である。

 対話や議論が先に進まなくなり、そんな状況を打ち破るために、誰かが思い切って本音や極論を吐き出す。同じような考えを持ちながら、気を遣って意見表明できずにいた人たちからはよくぞ言ってくれたと賛意が集まるのだろうし、反対の意見もまた明確になるはずだ。

 建前やきれいごとだけでは、目の前に立ち現れた課題に対する解決策を見いだせないといった場面は少なくない。思い切った意見や見解には、現状を打破する力がある。そのことは経験からもよく理解できる。

 ただ、本音を語ることの効果を認めつつ、「ぶっちゃける」ことになぜ、ためらいを感じるのか、そこもまた考えを巡らせてみたいポイントであるはずだ。

 この夏、神奈川県相模原市の障害者福祉施設で起きた殺傷事件で、26歳の実行犯の男が、障害者について語ったむきだしの感情を伴う言葉の数々が、さまざまなメディアを通じて広く世間に流布した。

 ヘイトスピーチの問題もそうだが、こうした偏見や憎悪を含む感情にまかせた荒々しい言葉に出くわすとき、私たちは一瞬立ちすくみ、身構える。権力を持つ側に投げつけられたわけではなく、生きにくさを抱えながら日々を暮らす人びとに向け、なぜ、そうした言葉が発せられたのかと、いぶかしみつつ、その理由を探し求める。

 暮らしの中で、不平や不満の種はあちこちに転がっている。他者に対して言いたいことも、もちろんある。でも、すべて本音でつきあうわけではない。なぜなら、私自身もまた、相手と同じ境遇に立つときがあるはずだと、想像がはたらくからだ。昨今、本音が礼賛される裏側で、こうした想像力が薄まりつつあるのではと不安も覚える。

 海の向こうでは、アメリカ大統領選挙が大詰めを迎えている。歯に衣着せぬ物言いで、世間の注目と支持とを集めてきたトランプ氏だが、彼の発言が果たして本音なのかどうかは定かでない。ただ、そこに支持層を見いだしたことは確かで、誰しもが言い出せずにいた本音の演出が、選挙戦をけん引してきたとも思える。結果に注目したい。
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海釣り三笑楽

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 9月某日、富山湾に初出漁して、フクラギを釣り上げた。出世魚ブリの子どもで、関東ではイナダというらしい。船のヘリから疑似餌を放って、竿を上下に揺らしてはキリキリとリールを巻く。海中をまさぐるような感覚。いきなり引きが来て、強くって、巻けない。船長である弟の声に励まされて、がんばった▼海面に出て来たヤツと目が合って、おもわず「コンニチハ!」。精悍で引き締まった銀色の体がはねる。黄緑色の線が美しい。広い広い海の中からポツンと浮かぶ船の上の、こんな非力な素人の針に引っかかるなんて。奇跡のような邂逅だ▼ずっと雨天、ますます波荒らし。釣果3匹で早々に引き上げ、ぬれた身体をぬぐいつつ興奮は続いていた。小学生のころ民宿から漁を見に行って、ピチピチ跳ねる姿が断末魔のようで、しばらく魚を口にできなかったのに。美味にちがいないと、お供の地酒まで描いてしまう罪な大人となった▼船長は前日オコゼにアジやアオリイカまで仕掛けを駆使して大漁で、ご近所におすそわけしたお返しに「三笑楽」が届いていた。世界遺産「合掌造り集落」の五箇山の小さな蔵の酒だ。我がフクラギ君も、さばいて刺し身にし皿に並べた。本望だと思いたい。(流)
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ノアズキ守ろう、種を採取、鹿田山で増殖へ

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 絶滅の恐れがあるとして県のレッドリストに掲載されているマメ科の植物「ノアズキ」を守ろうと、みどり市の市民団体・笠懸町花の会(新井巌雄会長)が動き始めた。同市笠懸公民館そばのJR両毛線沿いで近年見つかったのを機に、同会が公民館の花壇で育てていたノアズキから初めて種を採取。来年夏ごろ同町鹿の鹿田山に移植して、自然の里山での保全・増殖を図る考えだ。

 ノアズキ(野小豆)はつる性の多年草で、別名ヒメクズ。茎は針金状に長く伸び、全体に短い軟毛がある。花は黄色。県が2001年に発刊し12年に改訂した植物レッドリストで、当初は未指定だったが、12年の再評価時に初めて「絶滅危惧Ⅱ類」(絶滅の危険が増大している種)に指定された。

 笠懸公民館そばの線路沿いで一昨年、桐生市相生町在住で植物研究グループ「鳴神塾」代表の佐鳥英雄さんの情報を受け、みどり市大間々町在住の農学博士で同塾メンバーの古谷航平さん(77)が発見。種から育てた苗を花の会に提供し、公民館の花壇で2株を育て始めた。

 つるが数本の支柱を上るように育った2日、古谷さんと新井会長(73)ら会員が集まり、さやに入った種を採取した。

 古谷さんは「在来種のノアズキが県内ではほとんど見られなくなってしまった。除草剤などの影響が考えられる。遺伝子源や生態系を守るためにも、移植など現実的な取り組みで保全を図るべき」と期待。新井会長は「来年6月ごろ鹿田山に移植し、自然の中で増やしたい」としている。
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