桐生市立菱小学校で6日、特殊車両を使った防災教育が行われ、約190人の児童が時間雨量300ミリの豪雨を体験、土石流災害の怖さを3D動画で確認した。
菱小では前年度から、防災教育に力を入れており、学年に応じて防災の授業を取り入れている。特殊車両を使った今回の体験は、国土交通省渡良瀬川河川事務所の協力を受けて実施した。
国交省の所有する降雨体験車では、最大で時間雨量300ミリの雨と風速10メートルの風を同時に実体験できる。また、自然災害体験車では、土石流と火砕流を3D動画と大音量、座席の振動などで疑似体験できる。
レインコートを着用した子どもたちは車両の中に入ると、未経験の豪雨を体験。周囲が見えないほどの雨に、避難行動をとることの難しさを実感。土砂災害の疑似体験では、菱地区にも存在している小さな沢でも起こりうる災害の怖さを、改めて確認していた。
事前学習を担当した東京管区気象台の防災調整官・成澤達也さんは「桐生の最大時間雨量は67ミリ(過去40年)。最近は時間雨量100ミリという言葉に慣れてしまい、67ミリでは大したことないように聞こえるが、災害が発生してもおかしくない雨だということを認識してほしい」と話していた。
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