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菱小で防災教育、300ミリの豪雨児童ら体験

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 桐生市立菱小学校で6日、特殊車両を使った防災教育が行われ、約190人の児童が時間雨量300ミリの豪雨を体験、土石流災害の怖さを3D動画で確認した。

 菱小では前年度から、防災教育に力を入れており、学年に応じて防災の授業を取り入れている。特殊車両を使った今回の体験は、国土交通省渡良瀬川河川事務所の協力を受けて実施した。

 国交省の所有する降雨体験車では、最大で時間雨量300ミリの雨と風速10メートルの風を同時に実体験できる。また、自然災害体験車では、土石流と火砕流を3D動画と大音量、座席の振動などで疑似体験できる。

 レインコートを着用した子どもたちは車両の中に入ると、未経験の豪雨を体験。周囲が見えないほどの雨に、避難行動をとることの難しさを実感。土砂災害の疑似体験では、菱地区にも存在している小さな沢でも起こりうる災害の怖さを、改めて確認していた。

 事前学習を担当した東京管区気象台の防災調整官・成澤達也さんは「桐生の最大時間雨量は67ミリ(過去40年)。最近は時間雨量100ミリという言葉に慣れてしまい、67ミリでは大したことないように聞こえるが、災害が発生してもおかしくない雨だということを認識してほしい」と話していた。
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アジア杯3連覇に貢献、女子ドッジ日本代表・中原聖乃さん

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 11月に香港で行われたドッジボールの第3回アジアカップで女子日本代表が3連覇し、今回初めて代表入りした桐生市立商業高校1年の中原聖乃(きよの)さん(16)=桐生市広沢町六丁目=が全3試合に出場してチームの勝利に貢献した。今月5日に桐生市役所を訪れ、亀山豊文市長に優勝を報告。中原さんは「もっと成長して、2年後のワールドカップ(W杯)で世界一を目指したい」と語った。

 アジアカップには日本、台湾、香港が参加し、11月26、27日の2日間で予選と決勝の計3試合を戦い、素早いパスワークが自慢の日本が全勝して3連覇を果たした。

 代表メンバー16人中2番目に若い中原さんは、3試合とも第1セットに出場していずれも勝利に貢献。主に守備要員としてチームを勢いづかせる役割を担った。台湾との決勝戦では、同点で迎えた第2セットの終了間際、ラストワンプレーで勝ち越しを決め、そのまま優勝という劇的な幕切れで3連覇の喜びに包まれた。

 中原さんは「優勝の瞬間はベンチだった。うれしかったが、悔しさもある。控えに回ったことがなかったので、今回はとてもいい経験をさせてもらった。上には上がいると実感した。刺激をもらった」と振り返る。

 さらに「自分ももっとパスを磨いて、守備だけでなく攻撃でも頼りにされる選手になる。まずは日本代表に選ばれ続けるのが目標。2年後の沖縄でのアジア杯、米国でのW杯に出て世界一を目指したい」と意気込む。

 中原さんは地元の広沢子供会で小2からドッジボールを始め、小4夏に県大会を初制覇して全国大会に初出場。主将を務めた小6まで、チームを県大会6季連続優勝、夏の全国大会3年連続出場に導いた。

 中学ではバレー部員、高校では男子バレー部のマネジャーとして活躍する傍ら、広沢子供会OG中心のドッジボール一般チーム「MAD☆GAL’S」に所属し、部活動とドッジボールを両立している。
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無形文化遺産

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 ユネスコ無形文化遺産に18府県33件の「山・鉾・屋台行事」が一括登録された。すべて国の重要無形民俗文化財だが、世界に認められたことで伝承者の育成や用具の修理・新調などの保護措置がより手厚くなったことを喜びたい▼地域社会の安泰や厄災防除を願い、人々が一体となって執り行う祭礼行事で「山・鉾・屋台」は神霊の依り代。地域の自然素材を用いた伝統的な工芸技術で、幾世にもわたり継承されてきた。そんな祭礼が日本各地にあるのを再認識する▼故郷の富山県からは高岡御車山祭、魚津のたてもん行事、そして城端神明宮祭の曳山行事が入り、岐阜県の高山祭、古川祭、大垣祭、石川県の青伯祭も集まって“飛越能”で祝賀イベントが開かれた。登録後初の秩父夜祭にも観光客が押し寄せたという▼亡き永六輔さんが日本で一番好きな祭りといった城端曳山祭。剣鉾、四神旗、獅子舞、神輿3基、傘鉾に続く6台の曳山も神像も地元の大工や塗師が手掛けて高雅な神迎え行列だ。一番の特徴は紋付きはかまの若連衆が端唄を奏でつつ山を先導する「庵屋台」の粋である▼弁天さまは焼失したとかで、表舞台の担い手は男のみ。ままならぬこといまだ続く慣習も、継承されるのだろう。(流)
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古川さん姉妹参加の「ショーヤ・クルー」、アジア制覇

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 桐生市立中央中学校2年の古川結希さん(14)と、市立南小学校6年の来実希さん(12)姉妹が参加するダンスチーム「show―yA crew(ショーヤ・クルー)」が神戸市で開かれた第6回アジアエアロビクス&リズムダンス選手権大会(全日本アマチュアエアロビクス連盟〈JAAA〉主催)で優勝した。2人が通うダンス教室「En Dancestudio」でも講師を務めるshow―yA(ショーヤ)さん(19)=足利市出身=率いるチーム。姉妹は「初めて出場した全国大会で優勝できてうれしい」と話している。

 小学校3年生から19歳までの男女20人で構成するチームは今年7月に始動。「声をかけてもらえた時はすごいうれしかった」と結希さん。ショーヤさんは大好きなSia(シーア)の曲「ALIVE」に乗せ、「生きる」をテーマに1人の少女の物語を表現したダンスをつくり上げた。

 8月の東京大会「ダンスエキスポ」で優勝し、出場した11月のアジア大会。リズムダンス団体部門には国内外の14チームが出場したが、圧巻のパフォーマンスで優勝に輝き、MVPも獲得。来年の海外遠征に招待されることも決まった。「優勝は初めての経験でうれしくて泣いてしまった」と来実希さん。「緊張したけれど、達成感があった」と結希さんは話す。

 さらにチームは日本最大規模のコンテストイベント「モテワンコンテスト」のダンスコンテスト「GOD OF DANCE」のネット予選で500チーム中3位に入り、12月3日の決勝戦に進出。優勝はならなかったが、「幕張メッセの1万人の観客の前で、納得のいくパフォーマンスができてうれしい」とショーヤさん。来年1月には東京・渋谷で開かれるイベントで4分のダンスを15分の舞台にし、上演する予定で、「初めての経験で不安もありますが、楽しみです」と話している。
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野間清治顕彰会、“雑誌王”の紙芝居完結

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 講談社の創始者で“雑誌王”の野間清治(1878~1938年)の晩年を描いた紙芝居の第3部が完成した。これで第1部から第3部まで、野間清治の生涯をつづった自伝的紙芝居が完結したことになる。製作した野間清治顕彰会では10日、桐生市立南小学校で開催する生誕記念事業の席で、子どもたちの協力を得て紙芝居を披露することにしている。

 野間清治は山田郡新宿村(現在の桐生市新宿)出身。群馬師範学校を卒業後、ふるさと桐生で小学校の教員を経験した。その後、沖縄で教育行政に携わり、東京帝国大学主席書記などを経て、大日本雄弁会を設立。1911年に講談社を立ち上げた。そこで創刊した「少年倶楽部」「婦人倶楽部」「少女倶楽部」「キング」などの雑誌は大人気となり、雑誌王と呼ばれた。

 顕彰会ではできるだけ多くの人に郷土の偉人・野間清治への理解を深め、愛着をもってもらおうと、さまざまな事業に取り組んでいる。

 紙芝居の製作もその一つ。立志編となる第1部に続き、東京での活躍を描いた第2部は、2010年までに完成していた。

 第3部は亡くなるまでの晩年を描いたもので、顕彰会の役員らが今年1月から製作にかかり、図案から物語の文案づくり、絵柄の色塗りと、いくつもの工程を踏み、ようやく完成にこぎつけた。

 写実的に描かれた絵柄はこまやかで、リアリティーがある。「当時の建物の色など、モノクロ写真では分からない部分もあり、関係者の話を参考にしながらできるだけ忠実に再現した」とメンバーら。

 これで野間清治の生涯をつづる紙芝居は完結。10日、桐生市立南小学校で開催する生誕の日記念事業の中で、児童の力を借りて市民にお披露目する予定だ。

 当日は午前10時、南小東南のポケットパーク生誕之碑前で献花式をした後、南小図書室で紙芝居と語りを披露。その後、お汁粉を食べながら交流会を開く。

 希望者は直接会場へ。問い合わせは野間清治顕彰会(電0277・47・4341、桐生市立図書館内)まで。
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後世の平和を願う年

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 歴史的な出来事を年表でひもときながら、ものごとを時系列で見ていくのは大切なことだ。

 1941年12月8日は、日本海軍が真珠湾を奇襲して太平洋戦争に突入した日であった。

 このとき日本は中国との戦争の最中で、欧州では第2次大戦の戦火が拡大していた。

 はじめは中立を宣言していた米国だったが、40年に日米通商航海条約を破棄し、日独伊三国との対決姿勢に転じていく。

 そして41年。日本は大東亜共栄圏構想を打ち出し東南アジアの紛争介入を表明。日ソ中立条約調印で北の守りを固めた。

 その一方、開戦か回避かの日米交渉は難航を極め、8月、米国は対日石油禁輸を断行。

 同月、連合国側は大西洋憲章で結束を確認し、戦争の進め方と戦後の国際秩序の理念を話し合う。ここに日本国憲法第9条の原点があるといわれている。

 10月18日、日米開戦を主張する東条内閣が組閣される。11月26日、日米交渉は決裂した。

 択捉島に結集していた日本海軍機動部隊が秘密裏に出航したのも同じ26日。艦隊はハワイを目指し東に進む。以上が年表から拾った関連事項である。

 この真珠湾攻撃で太平洋戦争に突入した日、国民は心の内でどう受け止めたのか。戦後世代としては最も気になる部分だ。

 戦争はすでに国民生活に影を落とし始め、だれしも身近な人が戦地にかりだされていた。

 この日を境に日常の天気予報や気象情報が消えた。関係悪化は理解しながらも、ジャズや映画などの米国文化の人気は高かった。開戦の報に心穏やかではいられなかったはずである。

 真珠湾奇襲の戦死者は2000人以上。米史上空前の被害だった。そして45年8月、広島市民25万人の命が原爆で一瞬に消えた。長崎で7万人以上。

 ことし5月、オバマ米大統領が広島市を公式訪問して慰霊碑に献花し、核なき世界を追求すると述べた。また12月には安倍首相がハワイを訪問し、真珠湾で献花することになった。

 戦争終結から71年。両国の歴史的な歩み寄りの意味を心から歓迎したいと思う。戦争の悲しみを抱えた庶民がずっと、あたりまえに望んできたことだ。

 何ごとも維持する努力、変える努力を続けなければ後退していくのが世の習いである。歴史の中で今年のことが、後世の平和の節目となる年であったと記述されることを願うのである。
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パクチー

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 食に関する調査などを行うぐるなび総研が5日に発表した2016年「今年の一皿」は、「パクチーを使った料理」だった▼英語ではコリアンダー、中国では香菜(シャンツァイ)などと呼ばれるハーブ・スパイスの類いだが、「脇役から主役へ」とあるように、薬味的な使い方からなべやサラダに山盛りにするような食べ方が増え、パクチー料理専門店もあるという。スーパーの菓子コーナーで「パクチーチップス」を見つけたとき、ずいぶんとポピュラーになったものだなあと思ったが、ここまでとは▼和名「カメムシソウ」の名の通り、においがかなり強い。人によって好き嫌いがはっきり分かれる食べ物である。その分、好きな人は猛烈に好きなようで、「パクチスト」を自称する人もいるという▼コンビニエンスストアの弁当などを食べるとき、いつも「無難だな」と思う。味は濃いのだが、甘すぎず辛すぎず、穏やかだなと思う。これが、万人に受け入れられる味なのだろう。パクチーとは対極だ▼大規模なチェーン展開をしている商売は、万人に支持されてこそ成り立つ。逆に個人商店は、少ない顧客をがっちりつかんでこそ成り立つ。コンビニ弁当とパクチー料理は、両立しうるのだ。(篤)
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みんなでつくる教会に、稲荷町に新館建設の福音集会

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 桐生市稲荷町の川辺医院跡地に新しい教会を建築中の桐生キリスト福音集会(宮崎哲男・和田孝史責任者)は10日午前10時から、壁塗りのワークショップ(体験講座)を行う。できるだけ多くの人たちに教会づくりに参加してもらうのが狙い。同集会は、より地域に親しまれる存在を目指し、信者であるなしにかかわらず、大勢の参加を呼びかけている。

 プロテスタント系教派の同集会は1980年ごろ、同市稲荷町の元小児科医・川辺志津子さん(79)宅で開いた家庭集会を母体に発足。発足当初は錦町一丁目、90年以降は稲荷町で建物を借りて集会所としてきた。

 新教会建設は、土地確保などで協力する川辺さんをはじめ信者らの尽力で実現。現集会所から歩いてすぐの川辺医院跡地で、約1年前から建設が始まり、年内の完成を目指して仕上げの作業を進めている。

 建築を担当するのは、地元の建築職人たち。同市本町六丁目の職人紹介カフェ「ぷらっと」を通じて依頼した。約30人の信者が納得するまで話し合って方向を決め、職人とも意思疎通を図りながら建築している。 

 建築士の大橋知岳さん(45)は「教会建築に携われるのは、職人にとって光栄なこと。地元職人が携わるからには、多くの人にかかわってもらいたい。“みんなでつくる教会”に向けてお手伝いしたい」と意気込む。

 同集会の責任者の一人、和田孝史さん(49)は「大切にしているのは、多数決ではなく一致すること。新教会の話も信者全員が納得してはじめて動いた。(教会づくりも)みんなで協力するのはとても有意義」と語る。

 壁塗り体験は、地元の腕利き左官職人として知られる野村左官店(桐生市相生町三丁目)が講師役を担当。作業は約2時間の予定で、参加無料だが事前申し込みが必要だ。

 申し込みや問い合わせは大橋さん(電090・1777・5425)へ。
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間ノ島で住宅全焼、焼け跡から遺体

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 8日午後10時25分ごろ、桐生市広沢町間ノ島、無職原和男さん(76)方が燃えていると近所の男性(33)から110番通報があった。木造平屋建て住宅(借家)約45平方メートルを全焼し、焼け跡から1人の遺体が見つかった。

 桐生署によると、原さんは1人暮らしで、連絡が取れなくなっており、遺体は原さんとみて身元確認を急ぐとともに出火原因を調べている。

 近所の男性(41)は「午後9時ごろに帰宅したら、明かりが付いていて異変を感じなかったが、気づいたら火の海で助けられなかった」と話した。

 別の近所の60代男性は「犬の散歩帰りに原さん方から火と煙が出ているのを見つけ、電話を携帯していなかったので急いで自宅に帰り通報した」と話した。

 原さんは3年ほど前から住んでいて、近所づきあいはなかったという。

 現場は桐生整形外科病院裏手の間ノ島第一町会集会所そば。
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空き家活用し定住促進、桐生市総合戦略委

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 地方創生に向けて桐生市が3月に策定した“桐生版総合戦略”。その原案作成にかかわった有識者会議「市総合戦略推進委員会」(宝田恭之委員長、24委員)に対し、同市は9日までに、重点施策について今後予定する新たな取り組みを示した。市の特徴である空き家の多さを生かし、定住を前提とした空き家の改修費補助や、定住に不可欠な職支援強化を検討するなど、各分野にまたがる総合的な移住・定住促進策に取り組む考えを示した。

 総合戦略は政府が全国の自治体に策定を求めたもので、桐生版戦略は同推進委が原案を作成し、今年3月に市が最終決定。今月7日に今年度第2回の推進委が開かれた。

 今回の会合では市担当者が、同戦略に掲げた各施策の実績と今後の新たな取り組みを報告。空き家活用補助や創業・就労支援などを軸とする移住定住促進策などを説明した。

 総務省の2013年住宅土地統計調査によると、桐生市の空き家率(全住宅に占める空き家の推定割合)は12市トップの17・3%。空き家が多い市の特徴を生かし、職支援も含めた総合的な移住定住促進策を展開。まちなかの活性化や都市のコンパクト化を目指すとした。

 具体的には、定住を前提にした空き家改修費補助や、跡地再利用に向けた管理不全空き家の除去費補助、創業・在宅就労支援の拡充など、職と住への切れ目ない支援策を検討するとした。

 さらに地方暮らし情報発信強化や、まちの活力創出事業への補助なども検討。市内居住者を優遇する新奨学金制度や住宅取得応援事業の見直し拡充なども含め、子育て世帯を中心とした移住定住を促したい考えを示した。

 委員からは「この会議でやるべきことは、優先的に取り組むべき施策を協議することだが、(現状の市の説明は)総花的」との苦言も。市側は「今回の説明は重点施策との連動性を欠く部分があった。今後は最優先に取り組むべき重点項目を示したい」と応じた。
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発せねば損

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 しばらく前からずっとそういう傾向ではあるのだが、特にこのところ、桐生発の商品が全国的な話題になる機会が増えた気がする。経済番組「ガイアの夜明け」では今年に入り、繊維ベンチャーのフクルと冷凍パン事業のスタイルブレッドが取り上げられた▼泉織物には「ニュースゼロ」の企画で芥川賞作家でお笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんが訪問し、地元ベンチャー「i4」との協業で完成したサンリオの「ハローキティ」を地紋に用いた着物などが紹介された▼繊維産業の発展を背景に、もともと起業家精神に富む当地だが、自社の技術やノウハウを生かしたブランド化などの挑戦は引き続き盛んだ。糸へんの分野では10年前くらいから本格化し、成功事例も出ているが、園芸など他の産業にも動きは確実に広がっている▼中小企業の大半は、事業間取引(BtoB)が主流だが、時代の変化に対応するため、消費者への直接販売(BtoC)の必要性を感じる企業が増えているのだろう。成功には、臆せず発信する姿勢が鍵を握る▼商品が広まるだけでなく、知られることで新しいアイデアや情報も舞い込む。今は「発しないと損」な時代なのだ。(悠)
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12日に両市長会談、連携交流事業を協議

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 みどり市との合併白紙化を受けて桐生市が見直しを進めていた両市の連携交流事業について、桐生市は9日、桐生・みどり両市長会談を12日午前10時から桐生市役所で行うことを明らかにした。

 会談は非公開だが、終了後に亀山豊文桐生市長と石原条みどり市長が会見して会談結果を公表する。連携交流事業には、両市間の覚書に基づく共同4事業(ごみ処理、斎場、し尿処理、常備消防)は含まない。

 両市連携交流事業は、両市民の一体感醸成と行政運営の効率化を図ろうと、2007年発足の桐生・みどり連携推進市長会議で開始。現在は職員の人事交流や合同研修、広報紙相互掲載など約40事業で実施している。

 今回の会談は第7回桐生・みどり連携推進市長会議として開催する。5月の両市合併白紙化を受け、桐生市は6月以降、両市の連携交流事業の再検証を開始。市独自の検討結果をまとめ、10月にみどり市側に伝えた。

 桐生市は、市民サービス向上や効率的な行政運営に効果がある事業は継続し、両市の一体感醸成が目的の事業はひと区切りつける方向で調整。予算編成への影響を踏まえ、今回の市長会談で最終協議を行う見通しだ。
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野生動物に近づかないこと、イノシシ襲撃事故発生から1カ月

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 桐生市広沢町三丁目で酪農業を営む夫婦がイノシシに襲われ、丹羽正雄さん(67)が死亡する事故が発生してから11日で1カ月がたつ。イノシシなど野生動物が日常的に人里に出没する桐生地域で「二度と事故が起きないよう、野生動物に近づかないことが大切」と話し、えさとなる生ごみを放置しないなど人里に動物を寄せ付けない環境づくりの大切さを伝える桐生猟友会専務理事の山鹿英助さん(76)。自身の経験から「わなは危険が伴う。必ず市や猟友会に相談を」と呼びかける。

 桐生地域では林縁部や中山間地域を中心に、イノシシ、シカ、サルなどが人里に出没。農作物被害だけではなく、車への衝突や通学中の子どもとの遭遇など生活に大きな影響を及ぼしている。

 11月の事故では、個人の敷地内に仕掛けた捕獲わなにイノシシがかかり暴れ回っているのを丹羽さんが発見し、農業用フォークで押さえ込もうとしたところ、イノシシが突進してきたとみられている。

わなにかかると興奮し攻撃的に

 捕獲わなにかかった動物は興奮して攻撃性が高まり、人間を見つけると暴れ回る。山鹿さんは以前、山中で脚など体の一部をくくり捕らえる「くくりわな」を仕掛け、かかったイノシシがわなを固定していた丸太を引きずり暴れ回る場面に遭遇した。死に物狂いで走るイノシシに「本当に怖い思いをした。ともすると襲われていた」と振り返る。

 桐生猟友会ではわなが外れてしまう可能性も含め、野生動物の危険性を考慮して「くくりわな」の使用を中止。おりでの捕獲を中心にし、「おりが一番安全。個人でわなを仕掛ける場合は安全のため必ず市林業振興課か桐生猟友会に相談を」と呼びかける。

追いかけないで大声出さないで

 また、イノシシなど野生動物に遭遇した場合、「動物は人間を怖がっていて、特に目玉を嫌がる。静かにじっとにらみつけることが基本」で、移動するときは動物に背中を向けず後ずさりする。身を守るために大切なのは「追いかけたり大きな声を出さないように」と注意を促す。

 地域住民が日常的にできることとして挙げられるのが「野生動物にえさを与えないこと。隠れ場所をなくすこと」。生ごみや畑の残渣(ざんさ)は格好のえさとなるので、放置しないようにする。やぶや下草が生い茂ると動物たちの隠れ場所になりやすいので、刈り取って見通しをよくするなど呼びかけている。
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フラットに

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 教育学部出身だけど免許は持っていない。なくても卒業できたし、最初から興味を持とうとしなかったので教育学系の講義は最低限のみ。だから今になって教育学に関するあれこれを聞いて、とても新鮮だった。高校生向けに大学教員が行った出前講義の取材でのこと▼「よい教師」を評価する尺度について語り、プロの教師として責任を持ち、「自分らしさ、人柄をかもしだせるように」と呼びかけた講義。応用として、教師でなくても自分の就いた職で、よりよくあるために考え抜くことの大切さを説いて締めくくられた▼内容は駆け足だったけれど、「教育学ってこういう話もするのか」なんて興味を持って、一方で、よくわかろうともせず先入観で避けていた大学時代が後ろめたかった。好奇心が強いほうだと思っていたけれど、対象が限定的なのだと思い知る。反省しきり▼だけどきっと、この先も初めて見聞きする物事はたくさんあるだろうから、そんなときに避けたり迂回したりせず、できるだけフラットに新しい出会いを受け止められたなら。講義に向き合う高校生の背中を見てそんなふうに思い直して、自分もちょっとだけ背筋を伸ばして取材に臨んだのだ。(並)
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登山ガイド編集に協力、菱町五の前野立穂さん

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 山と渓谷社から今月発行された分県登山ガイド「群馬県の山」に、桐生市菱町五丁目の前野立穂さん(66)が著者の一人として原稿を寄せているほか、編集委員として制作に参加している。地図上に注意点や見どころが書き込まれているのが特徴の同書を手に「より安全に登山を楽しめるガイド」と紹介している。

 初心者から経験者向けまで幅広く県内の山64コースを紹介した同書。1994年に初版され、改訂増刷を繰り返してきたが、今回は全面改訂して新刊として出版。初版から原稿を作成してきた太田ハイキングクラブの43人が分筆して完成させた。

 同クラブ会員の前野さんは、三国山、白砂山、大岩三段の滝、稲含山、笠丸山を、妻の和世さん(65)が三境山残馬山、四郎岳燕巣山で、夫婦で7コース分の原稿を寄せた。

 地図上にコースの注意点や目印、景色の見どころなど、さまざまな情報を書き込み、チェックポイントは写真を多用するなど工夫。各コースに記載された「体力度」は共通の算出方法を適用しており、登山初心者にもわかりやすい目安になっているという。

 執筆担当者はそれぞれ、山の魅力を伝えるための写真撮影や、コースの往復時間計測のため何度も足を運んだそうで、前野さんは「たくさんの人に群馬の山をPRできる一冊」と自信を見せる。

 価格は、1900円(税別)、A5判159ページ、フルカラー。全国の書店などで取り扱っている。
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12事業打ち切り、継続維持は27事業 桐生・みどり

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 みどり市との合併白紙化を受けて桐生市が見直しを提案していた両市の連携交流事業について、亀山豊文桐生市長と石原条みどり市長が12日午前、桐生市役所で会談し、両市の一体感醸成を目的にした12事業を今年度で打ち切る一方、両市の行政運営の効率化を目的にした27事業を継続することで合意したと発表した。連携交流事業には、両市間の覚書に基づく共同4事業(ごみ処理、斎場、し尿処理、常備消防)は含まない。

 今年度で打ち切る12事業の内訳は、職員人事交流や合同研修など廃止が4事業、弁護士無料法律相談の相互受け入れや出前講座の両市民相互利用など単独実施が8事業。

 一方、来年度も継続する27事業の内訳は、公共交通の相互乗り入れやカッコソウ保全の連携強化が2事業、教職員研修や黒保根・東地域の一体的振興など現状維持が15事業、両市が共同設置する桐生厚生総合病院や航空写真の共同委託など見直し継続が10事業。

 このほか両市広報紙への相互掲載事業は、両市だけでなく両毛地域などに拡大する方向で「他の枠組み」と位置づけ。不妊治療費助成など両市の差異解消5事業はすでに差異解消済みのため「完了」とした。

 市長会談は、2007年度に発足した「桐生・みどり連携推進市長会議」の最終回となる第7回会合として開かれた。終了後に両市長らが会見し、両市連携交流45事業の調整結果を報告した。

 それによると、両市民の一体感醸成のための事業は、両市合併の白紙化に伴い打ち切り(廃止、単独実施)、両市の行政運営の効率化が図れる事業は継続(連携強化、現状維持、見直し継続)する方向で調整したという。

 記者会見で亀山市長は「5月にみどり市長から(両市合併が)『時期尚早』との回答をいただいたことを重く受けとめ、これまで合併を前提に進めてきた事業を見直し、連携すべきところは連携していく方向性を決めた」と説明した。石原市長も「現時点における最善の方法」と両市間合意を強調した。

 今回の見直しには含まれなかった両市間の覚書に基づく共同4事業(ごみ処理、斎場、し尿処理、常備消防)について、亀山市長は「慎重に考えなければならない。(共同事業の)施設老朽化や将来の人口予測などを検討している段階」などと述べ、早急な見直し提案には否定的な考えを示した。
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「間」が省かれるネット空間

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 スマートフォンの利活用法について、子どもたちが抱える課題を紹介する講演会で、デジタルタトゥーという言葉を耳にした。ある画像を誰かの情報端末に送信する。すると、その画像データが人を介して広まり、あとで発信者が消去しようとしても、すべてを消しきれない状態に陥ってしまう。そんな状況を名指す言葉なのだという。ちょうど入れ墨のように、ネット空間に刻印された、消しきれぬ情報といった意味である。

 デジタルタトゥーの呼び名はともかく、こうした状況への問いは、ソーシャルメディアの普及と連れ添うように議論されてきた、根本的な課題でもあるはず。通信環境の整備が進み、スマートフォンの利用者がこれだけ増加した時代になっても、課題は変わらないようだ。

 講演では、スマホのアプリケーションソフトを利用した動画の生放送も紹介された。あるアプリを使うと簡単に生放送ができるらしく、この日、講師がスクリーンに映し出した画面には、部屋でくつろぎながら対話を楽しんでいる中学生たちの姿が映し出されていた。この生放送を見ている人が現在数百人いるということも、カウンターの数字で読み取ることができる。むきだしの個人情報を眺めながら、強い戸惑いを覚えた。

 新しい道具があれば、不安を覚えつつもそれを使いたくなるのが若者で、とりわけソーシャルメディアに慣れ親しんだ世代にとって、生放送ソフトは使ってみたくなる道具なのだろう。

 動画の生放送など、かつては大変な時間と労力と資金を割かなければ実現できない高度な技術であったはずだが、今では手のひらに収まるほどの薄い機器一つで、簡単にできてしまう。不特定多数に発信することへの恐れも強かった。そんな世代から今の状況を眺めると、危うさの方ばかり気になってしまう。

 その場の困難な状況を、とっさの判断で上手に切り抜ける対応ぶりのことを「神対応」というらしい。速さの時代には速さを磨いて対応しようという、彼らのリアリティーが、そんな言葉にも表れているようだ。

 手間や時間など、かつてあった「間」は、人に考えるゆとりを持たせたが、今はそれを省くことをよしとする風潮だ。若い世代はいずれ、新たなネット倫理を身につけるのだろう。ただ、間を持つゆとりをどこかで顧みてほしいとも思うのだ。
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今年の言葉

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 今年1年の取材を振り返り、印象に残った言葉を集める▼「本当のファンなら、覚せい剤なんてやめさせるべきだったのに」。2月に発覚した清原和博元被告の覚せい剤事件は桐生地域が“現場”となった。売人だったみどり市の元被告を知る男性は、自身も清原ファンだったこともあり「憧れの清原になんてことをしてくれたんだ」と悔しがった。その男性や多くのファンとともに、更生を願う▼「突破口を探しているんですけどね」。桐生市から要請を受けた石原条みどり市長は、自らは積極姿勢だったが、市議会や市内団体の慎重論を受け、合併にかじを切ることができなかった。民意に沿ったといえばそうだが、桐生市との共同事業や生活圏の一体性、人口減や財政難など将来を見据えたとき、本当に単独でやっていけるのか、市民に問いかけてほしかった。突破口を見いだしていれば局面は変わったかもしれない▼「みどり市と桐生市の一体感も表現したい」。みどり市制10周年を記念して11月に開かれた野外フェス「M/JAM」で、実行委の今泉公志代表(41)はそう言った。イベントには桐生からも多くの店や演者が出た。若い世代にとっても、この地域は“ボーダーレス”なのだ。(成)
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国道122号から車転落、運転の55歳男性死亡

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 12日午後6時45分ごろ、みどり市大間々町上神梅の国道122号(深沢橋付近)で、同市東町花輪、石材業久保喜久治さん(55)の乗用車が道路左側のガードレールを突き破り、約20メートル下の深沢川に転落した。110番通報を受けて駆け付けた桐生署員らが車内から久保さんを救出したが、その場で死亡が確認された。

 同署によると、現場は黒保根町境、片側1車線の緩やかな右カーブの坂道。久保さんは大間々町方面から自宅のある東町花輪方面へ進行中で、同乗者はいなかった。事故を目撃した男性は「まっすぐ突っ込んでいった」と話しているという。詳しい事故原因を調べている。
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仏の世界はこんなに楽しい、観音院に襖絵

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 「仏の世界は、こんなに楽しいものなんですね」―。「お地蔵さま」で知られる観音院(桐生市東二丁目、月門快憲住職)の本堂に、襖絵(ふすまえ)が完成した。京都市在住の滝口和男さん(63)が墨の濃淡で一気に描き上げたもので、見守っていた月門住職らも、子ゾウが群れ成して8枚の襖の表裏を笑いさんざめきながら駆け巡る想定外の絵柄に、感心しきり。滝口さんは会心の作に「子像群天地輪廻戯遊図」と命名。同寺では22日に完成披露を行うことにしている。

 観音院では、所蔵する渡辺崋山のおい岩本一僊の大作「水中行路之図」の表装替えを契機に、何も描かれていなかった本堂の襖の“芸術化”を計画。かねて交流のあった陶芸家で、オブジェや書画も手掛けて世界的に活動の場を広げる滝口さんに依頼し、実現した。

 「お寺の襖絵は初めて」という滝口さん。徳島県の拝宮和紙を張り、ラフに下書きをして、筆をとって一気に描き進めたのはゾウの群れだった。本尊の両側4枚ずつの襖を右から左へ、上から下へ、また左から右へと楽しそうに駆け巡る子ゾウたちを、月の中のウサギが観音様のように見守っている。

 ゾウは仏教とかかわりの深い生きもので、白ゾウが摩耶夫人の夢に現れて釈迦(しゃか)の誕生を予言したという。「獅子や龍は権威的で好みでないし、赤城と月とか山水も考えましたが、子どもたちにも親しんでもらおうと、ゾウとウサギにしました」と滝口さん。自身の陶芸作品にも登場する親しいモチーフだ。

 「浮かぶもの、沈むもの、太いのにやせてるの。いろんなゾウが増殖しました。縁起のいい7の倍数にして、本堂を駆け巡ります」。一頭一頭見飽きることなく、壮大な宇宙が出現するようだ。「荘厳な本堂が楽しい世界に変わったようです」と月門住職も喜ぶ。

 22日の完成披露には、熊谷市立図書館の「毛武と渡辺崋山展」に出品されていた一僊の作品も戻り、展示する。こちらはさまざまな羅漢たちが経典を背負うなどして川を渡って行く図で、これまで公開の機会がなかった大作だ。問い合わせは同寺(電0277・45・0066)へ。
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