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古民家で昔の暮らし 梅南小児童が初体験

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 明治初期までに建てられた古民家の桐生織塾(桐生市梅田町一丁目、新井求美塾長)で、子どもたちが「昔の暮らし」を初体験した。桐生市立梅田南小学校(濁川充校長)の3、4年生で、同じ梅田に住んでいても生活様式は全く違う。15日には3年生27人が訪れ、玄関の武具やいろり、かまど、地機などに驚きの声を上げていた。

 徒歩で来訪して茶畑を通り、立派な門をくぐって来た子どもたち。新井夫妻に迎えられて玄関に入ると、たたきの土間。見上げると武具が飾ってある。吹き矢、袖がらみ、とび口、木刀などで、「持ったことはありませんが、泥棒よけでしょうか」と新井塾長。

 奥に入るといろりに炭火がおきていて、火吹き竹で火勢をあおったり灰を噴き上げてしまったりの体験も。消しつぼ、鉄瓶、五徳、手あぶり、水車跡、さらに箱段、ゆがんでみえるガラスと、子どもたちにとってはまさにワンダーランド。

 座敷にかかる油彩肖像画は「青木熊太郎さん。桐生で最初の織物会社、成愛社をつくった一人です。羽二重や繻子(しゅす)を織りました。働く人たちに手当や教育もしました」と説明を受けた。

 そして地機の体験。腰にベルトをし、右足の先にはひも。体全体で、機械の一部になって織る。チャレンジした腰塚紫稀さんは、足を引いて経糸(たていと)を上げ、すきまに大きな杼(ひ)で緯糸(よこいと)を通して手前に押さえ込むと、織機ごと揺れてびっくりした様子。周りの子どもたちも「わあ」「壊れそう」と心配したが、「これで布になっていきます」と聞いてほっとし、楽しんでいた。
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