みどり市制10周年記念イベントが通年で展開されている。その一つで、30、40代の有志が企画して11月6日に開かれた野外フェスティバル「M/JAM」は異彩を放った▼音楽、アート、ダンス、スケボーといったストリートカルチャーを凝縮したイベント。衣類や雑貨、グルメなどの店が並び、おしゃれで軽快な雰囲気の中、「これから始まるボーダーレスな表現」というテーマの通り、既成概念を飛び越える若々しさが“未来”を感じさせた▼イベントの熱気に浸りながら、2000年と02年に桐生市で繰り広げられた伝説的イベント「桐生文化市」を思い出した。若い人たちが遊び、学び、表現する場として企画された文化市は、そこで出会った人たちが今も緩やかにつながりつつ、さまざまな形で桐生の街に灯をともし続けている▼「地域にもこんなにすごい人がいて、こんなに楽しいということを見せたい」。M/JAM実行委のメンバーの思いも、文化市とまったく一緒だ。楽しい日常は自分たちでつくる―。そんな気概と遊び心をもった“若者”は、決して地方を、故郷を見捨てない▼「あさはこわれやすいがらすだから 東京へゆくな ふるさとをつくれ」(谷川雁)(成)
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