しばらく前からずっとそういう傾向ではあるのだが、特にこのところ、桐生発の商品が全国的な話題になる機会が増えた気がする。経済番組「ガイアの夜明け」では今年に入り、繊維ベンチャーのフクルと冷凍パン事業のスタイルブレッドが取り上げられた▼泉織物には「ニュースゼロ」の企画で芥川賞作家でお笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんが訪問し、地元ベンチャー「i4」との協業で完成したサンリオの「ハローキティ」を地紋に用いた着物などが紹介された▼繊維産業の発展を背景に、もともと起業家精神に富む当地だが、自社の技術やノウハウを生かしたブランド化などの挑戦は引き続き盛んだ。糸へんの分野では10年前くらいから本格化し、成功事例も出ているが、園芸など他の産業にも動きは確実に広がっている▼中小企業の大半は、事業間取引(BtoB)が主流だが、時代の変化に対応するため、消費者への直接販売(BtoC)の必要性を感じる企業が増えているのだろう。成功には、臆せず発信する姿勢が鍵を握る▼商品が広まるだけでなく、知られることで新しいアイデアや情報も舞い込む。今は「発しないと損」な時代なのだ。(悠)
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