みどり市大間々町で福祉作業所を運営するNPO法人が、同町のメインストリートにカフェをオープンした。自家栽培する無農薬野菜を使ったメニューを提供し、職員と利用者が調理や接客を担う。運営を通じた障害者らの働く場所づくりに加え、地域のふれ合いの場としての定着を願っている。
店名は「街かどカフェにっこにっこ」。市の補助金を活用し、国道122号沿いの元洋品店だった空き店舗を改装した。NPO法人ソーシャル(星野一雄理事長)が14日に開店したばかりだ。
同NPOは2013年12月の設立。22人の知的障害者と精神障害者が登録。笠懸町で無農薬野菜、東町で小麦やソバを栽培し、販売している。みどり市役所大間々庁舎そばの福祉作業所「にっこにっこ倶楽部」で野菜の袋詰めなどの軽作業を行っている。
カフェを選んだのは就労支援の拡大と、収穫した農作物を生かした付加価値のより高い商品提供が狙い。「近くの人に気軽に足を運んでほしい」と、ワンコインで喫茶やデザートを楽しめる価格にした。一番のおすすめは、季節の無農薬野菜を搾ったジュース(300円)だ。
星野理事長は「来ていただくことで利用者みんなの仕事が成り立ち、生き生きと働ける。地域との共生を掲げて活動しているので、周辺や地域の人たちにゆっくりしていただける場になり、まちともっとつながれたら」と話している。
ギャラリーも併設
店内はギャラリースペースも併設。調理場には乾燥設備を導入し、今後は野菜チップの生産も手掛けていく。営業時間は平日午前10時から午後4時まで。問い合わせは同店(電0277・46・7825)へ。
関連記事: