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重伝建地区に和雑貨店、「綾小町」オープン

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 オリジナルの帯地バッグや和雑貨をはじめ、きもの、帯などを扱う「綾小町」が、桐生新町重要伝統的建造物群保存地区内にオープンした。桐生市本町二丁目、旧書上邸の一画の「みや鮨」跡で、佐藤恵理子代表(49)は「地元の手芸家が手作りした桐生みやげを主に、気楽に着られる普段きものもあります」とにこやか。将来は地の利を生かし、きものレンタルや着付け教室、各種イベントも行う考えだ。

 「10代の娘たちと考えました」という「綾小町」が店名。天神町二丁目にあった佐啓産業ひさかたや(佐藤好雄社長)が昨年9月に閉店したため心機一転、妻の恵理子さんが代表となって店を運営する。今月は7日と9日の2回「四辻の齋嘉」で開催される買場紗綾(さや)市にも出店する。

 すし店の改装は桐生市空き店舗活用型新店舗開設創業促進事業の補助金を受け、厨房(ちゅうぼう)設備やカウンターを取り払い、奥の座敷を生かして正絹きものや帯を飾り、着付けスペースとする。シンボルカラー猩々緋(しょうじょうひ)ののれんやショーウインドーなどは近く設置する予定で、重伝建地区の景観にも配慮を怠らない。

 桐生織伝統工芸士でもある佐藤好雄さん(60)はディレクターに。「あすはワンピースかジーンズにするか、それともきもの、というように、価格もハードルを下げ、ファッションの一部としてふだん簡単に着られるきものを提案していきたい」と語る。「綾小町を目指して全国から桐生に人が集まるように」と意気込み、イベントなどきものを着る機会も増やす計画だ。

 さっそく足利市から妹と来店した女性(70)は「きものを着ますし着付けをしているので、襟芯とか足袋とか、手ごろな小物を買えるのがいい」と満足そうだった。

 旧書上邸跡であり、南隣の花のにしはら側には「坂口安吾 千日往還の碑」が立つ。佐藤さん夫妻は「安吾がここにいたんだ、と見ている人も多いので、説明できるようにしなくては」とも話し、重伝建内の役割を担う。

 営業は午前10時~午後6時、毎週水曜と第3土・日曜定休。電0277・22・8833。
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