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Channel: ウェブ桐生タイムス
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ツアー撤退表明の茂木宏美プロ、“次のキャリア”へ挑戦誓う

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 国内女子ツアー通算6勝のプロゴルファーで、みどり市観光大使の茂木宏美選手(39)=アース製薬=が、桐生タイムス社の単独インタビューに応じた。昨年11月、13年間保持してきたシード権を失うと同時に、ツアーから「撤退」する意向を表明。だがそれは後ろ向きではなく、一人の女性として、母親としての人生を展望した末に下した「次のキャリア」への挑戦の決意だった。

プロ15年で392試合、歴代31位の生涯獲得賞金4億7346万円を誇るベテランが、競技生活に“一区切り”をつけた。昨年11月の「大王製紙エリエールレディス」を50位タイで終え、来季シード圏内の賞金ランク上位50人にわずか3万円差で届かず、初めてシード権を失った。

 直後の自身のブログで、来季の出場権をかけた最終予選会を受けないと表明。2014年2月に生まれた長女・和奏(わかな)ちゃんを育てながら戦った3年間の挑戦に、周囲への感謝を伝えるとともに、「悔しいけれど幸せ」「やり切った」と心情を明かした。

 「撤退の決断をするのは、大きなパワーが必要だった」と茂木プロ。「シード権を失ったことより、優勝争いができなくなったことが悔しい」。一方で「この3年間で、トゲトゲした闘争心がなくなってきたのを感じる」と、母親になった自分自身の心の変化にも向き合った末の決断だった。

 実は出産後、深刻な腰痛に悩まされてきた。精度で勝負してきただけに、「あらゆる治療や対策をして試合に出ていたけれど、紙一重のプレーに影響したことは否めない」。ツアー中には公言しなかった秘密だ。

 競技の世界からは身を引くが、“挑戦”はやめない。その一つが第2子への意欲だ。「和奏にきょうだいをつくってあげたい。まもなく40歳の一人の女性として自分の人生を考えたとき、今は家族と向き合う時期なのかなと」

 そしてプロゴルファーとして視野に入れるのが、45歳になると取得できる「レジェンズツアー」への出場権だ。現行ルールでは通算5勝以上のベテランが参戦できるツアーで、ファンを楽しませるプロとしての“復帰”も念頭に置く。「だから、引退という言葉は使いたくない」

 今後もゴルフを通じて新たな可能性を模索する茂木プロ。「こういう決断ができることに感謝しています。私のセカンドキャリアも引き続き応援していただければ」と笑顔で前を向く。
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