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ふみのぬくもり

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 桐生市近代化遺産絹撚記念館で開催中の企画展「桐生の郵便局と郵趣品」。2階の展示室には切手を中心に郵便にかかわるさまざまな資料が並ぶ▼それにしても切手だけでなく、消印にこんなに種類があったとは。2015年8月に本町二丁目郵便局で使用が始まったことをきっかけに、郵便局周辺の風物を描いた「風景印」については把握していたが、地域の記念行事などの際に使用される「小型印」が桐生駅が高架化された時などに作られていたのは驚きであった▼ただ、はがきや手紙からメールやラインへと通信手段が変化する中、絵文字やスタンプが活躍するところをみると、多彩な切手や消印の存在も、その収集にかける情熱も分かるような気がしてくる▼切手で季節感をプラスしたり、消印の日付にこだわったりすることを「面白い」と思いながらも、年賀状以外で自分がいつ手紙やはがきを書いたかというと、思い出せない現実がある▼過去の手紙やはがきを見返せば、その文字に送り手の人柄がじんわりとにじみ、受け取った時の自分の気持ちまで思い出す。とっさに漢字が書けなくなったことにも危機感を覚える今、機会を見つけ、ふみをしたためたいと思ってはいるのだが。(野)
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