桐生大学付属中学校(久保田信一郎校長)の2、3年生5人のグループが東京都千代田区の法政大学市ケ谷キャンパスで18日に開かれる「クエストカップ2017全国大会」(教育と探究社主催)に出場する。民間企業から出された課題(ミッション)に対する自分たちなりの解決策を制限時間内で発表する。生徒らは本番を前に予行演習に励んでいる。
同校は、実社会と連動しながら考え表現することで創造性や生きる力を伸ばすキャリア教育の一環で、同社のプログラムを導入。5月から2、3年生29人が六つのグループを組織し、地域で聞き取り調査や研究をしながら、出された課題への答えをまとめた。
中高合わせて96校約1万3000人の倍率を突破した60チームの一つに選ばれたのは、大和ハウスの課題に挑戦した鈴木梨乃さん(14)、飯島彩晶さん(15)=以上3年=、黛幸希さん(14)、橋爪美紅さん(14)、大澤行輝さん(14)=以上2年=の5人だ。
「超高齢化社会に夢のある未来を作り出す型破りな土地活用サービス」という難題の答えを導くため、市民へアンケートや桐生市長への面会を実践。一つの建物に高齢者を集めた交流拠点を発案したが、同社社員との面談で厳しい指摘を受けた。練り直しの過程で口論もあったが、最後はまちの中心に世代間交流拠点を設けるアイデアをまとめ切った。
「出られるとは全然思わなかった」と5人。リーダーの鈴木さんは「皆でここまで頑張れた。グランプリを取ります」と意気込みを語る。福田享教頭(54)は「個性が強くてけんかもする一番大変なチームだった。出場する中で中学校は2割。本番では全部を出し切ってほしい」と期待している。
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