猫好きが高じ、桐生市内のIT(情報技術)関連企業の経営者がキャットハウスの製造販売を始めた。織物と縫製、木工や張り子と県内のものづくり技術を駆使して商品化。別事業として立ち上げ、オリジナルブランドで展開中だ。
手掛けるのは、ソフトウエア開発などを本業とする「アイ・エス・プライム」(本町三丁目)の石原則和さん(48)。2年前、庭に迷い込んだ1匹の子猫を飼い始めたのがきっかけになった。
愛猫のためにキャットハウスを探したが、主流は紙製の使い捨て。「インテリアにもなるおしゃれな物がない。それなら自分で」と一念発起。桐生の織物と縫製の技術を使って第1弾を製作した。生地は桐生絹織(西久方町一丁目)、デザインと縫製はフクル(天神町三丁目)に依頼。ブランド名は猫の愛らしさに「見とれる」意味も込め、「MITOREL(ミトレル)」に決めた。
昨年9月に催された「群馬ベンチャーサミット」で入賞。この場で知り合った楽器工房に木工、高崎だるまのメーカーには張り子で、それぞれ製作を依頼した。
ウェブサイト(http://mitorel.jp/)で販売中。石原さんは「県内には素晴らしい企業がある。もっとコラボレーションして、各市(にある技術)のいいところを使っていきたい」と話す。次は太田市の金属加工を用いた商品化を構想している。
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