「生き方を変えてくれたスペイン、本来の自分を開かせてくれたスペインに恩返ししたい」と、桐生出身のピアニスト下山静香さんが実施中のクラウドファンディング(インターネットサイトを通じた等価交換型の資金調達)が、目標額を達成した。呼び掛けていたのは「スペインの魅力を伝えるプロジェクト」。5月のスペインツアーで行うコンサートや現地の美しい風景を収録するCD、DVDの制作費110万円が、20日までに100%集まり、さらに3月5日午後11時58分まで申し込みを受け付けている。下山さんは3月24日、桐生市市民文化会館小ホールでの市民コンサートに出演、生誕150年のグラナドスなどスペインや中南米のロマンティシズムに満ちた音楽を届けてくれる。
下山さんのプロジェクトは半年がかりで挙行される。5月には“スペインで一番美しい村”アルバラシンなどアラゴン地方を中心に、イスラムとカトリックが融合した特有の「ムデハル」文化をテーマにツアー。16世紀に建てられた教会でのコンサートの録音を含むCDやDVD(非売品)が、ファンディングによる事前予約購入の形で制作される。
完成CDとDVD、ミニ写真集、メッセージカードがセットで届く7000円コースから設定がある。凱旋(がいせん)コンサートは11月2日に豊洲シビックセンターホールで開催され、優先入場チケットや打ち上げパーティー招待、10月28日のプレイベント招待の特典も。下山さんによるピアノ特別レッスンも選べ、15万円の出前コンサートを申し込んだ人もいる。
募集サイトはhttps://kibidango.com/422で、問い合わせは下山さん(電090・8178・5876)へ。
市民コンサートは3月24日午後7時開演。グラナドスの「ゴヤ風のセレナータ」「マハと夜鳴きうぐいす」、ショパンの「ボレロ」、後半はブラジル、メキシコ、キューバの魅力的なピアノ曲集を演奏する。料金は1500円(るうふ会員1300円)、問い合わせは市民文化会館(電0277・22・9999)へ。
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