昨年7月下旬に民事再生法に基づく再生手続き適用を申請し、事業再建を目指していた老舗織物業の飯塚機業(桐生市広沢町六丁目、飯塚春雄社長)が再建を断念したことが、4日までに分かった。今後は破産手続きに入る見通し。
前橋地裁桐生支部が3月30日付で,再生手続き廃止を決定した。保全管理人への取材によると、申請時の負債額は8億6800万円で、41人いた従業員には同31日朝、解雇を言い渡した。
1892年(明治25年)創業の飯塚織物工場を基とし、高級カーテンを中心にインテリア織物を製造していた。再建断念に至った理由について、保全管理人は「収益が上がらなかったことに尽きる」と説明した。
飯塚社長は桐生織物協同組合の理事を務めていたが、民事再生手続き適用申請後、昨年中に退任届を出し、役職を離れている。同組合は「非常に残念でならない」としている。
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