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山と川とまち

 連休中、趣味と取材を兼ねて桐生の山や川を歩いた。鳴神山にはカッコソウを目当てに東京の団体も含めて大勢の登山客が訪れ、新緑に歓声を響かせている。カゲロウの羽化が真っ盛りの渡良瀬川では無数のヤマメが翻り、愛知や宮城からも訪れた釣り客がフライやルアーを投げている。5月は、自然派レジャースポットとしての桐生が最も輝く季節かもしれない▼鳴神山では「愛する会」の二渡忠さんら多くの関係者が貴重な自然を守り伝える活動を、渡良瀬川では中島淳志組合長をはじめ両毛漁協の皆さんが生物多様性に富んだ川づくりへの努力を続けている。そういう人たちの努力が桐生の自然の魅力を引き立てている▼山と川が人を呼び寄せる。ならば、中心市街地にも緑と水を増やしたらどうか。空き地や空き家、空きビルを整理し、緑地やせせらぎを整備する。街の真ん中に憩いの場があり、気軽にピクニックやバーベキューなどもでき、イベント会場にもなる。市街地活性化というと集客施設や商業ビルを発想しがちだが、空洞化を逆手に取り、あえて“空間”を増やす。そんなイメージだ▼たまたま今、本町五丁目に広大な空き地が広がっているのを見て、そんなことを空想した。(
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