県高校総体ラグビー準決勝が12日、高崎市の浜川陸上競技場で行われ、元日本代表の霜村誠一監督率いる桐生第一が、昨年王者の東農大二を28―7で破り、初の県決勝進出と関東大会出場を決めた。桐一の梅澤流馬主将(3年)は「トラスト(信頼の意味)の声を掛け合い、粘り強く守り切れたのが勝因。霜村監督の母校を倒せてうれしい」と声を弾ませた。明和県央との決勝は14日午後0時半から同会場で、関東大会は6月2~4日に前橋市敷島町の県営ラグビー場で行われる。
桐一は前半1分にSO山田敬斗選手(3年)が先制トライ。同点に追いつかれた同19分にはフランカー石井和選手(3年)のトライで突き放し、14―7で折り返した。
後半は農二が昨年王者の意地を見せ、互いに追加点を許さない展開となったが、桐一は同25分にプロップ丸山諒選手(3年)がFW戦で、同35分にWTB亀井輝稀選手(3年)がインターセプトでそれぞれトライして突き放した。
1月の県新人戦で初の県4強入りした桐一は準決勝で、優勝した明和県央に一時14点リードしたものの27―31で逆転負け。苦しい時間帯でどれだけ粘り強く守れるかが課題だった。
桐一の梅澤主将は「信頼を意味する『トラスト』という言葉を掛け合って、仲間の信頼に応えられる粘り強い守りを練習してきた。その成果が出た試合だったと思う」と胸を張った。
さらに「1月の新人戦ではリードした時間の使い方が下手だったが、今回は落ち着いてプレーできた。決勝で明和県央に雪辱して関東大会に臨みたい。ワクワク感しかない」と語った。
霜村監督は「アタックでは準備してきたことが何もできず、ミスも多かったが、ディフェンスでよく粘って勝ち切ってくれた」と、教え子たちの成長ぶりに目を細めていた。
この日トライを挙げた4人はいずれも霜村監督就任と同時に入学した、桐生ジュニアラグビースクール出身の3年生。スタンドには大勢の桐生関係者が詰めかけて歓声を送った。
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