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イチゴ栽培ハウス再建、新スタートへ研究に情熱

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 2014年2月の大雪でイチゴ栽培用のビニールハウスが全壊した中村耕一郎さん(30)=桐生市新里町野=がハウス再建を果たし、新たなスタートを切った。再建中の昨シーズンは販売こそできなかったが、イチゴの味を高める研究を続け、今シーズンは満を持して販売再開する。「被害にあった農家はたくさんいて、それぞれ前を向いて頑張っていることを地域の人たちに知ってもらいたい」と力を込める。

 5年ほど前に就農した中村さんは実家の野菜栽培の傍ら、イチゴ栽培に挑戦。13年1月には初めての直売所もオープンした。

 経験を積み、栽培技術に自信もついて迎えた翌14年2月、記録的な大雪でイチゴ栽培用のハウスが全壊した。

 直売も人気を集め、シーズン中の予約はいっぱい。「待ってもらっていたお客さんに申し訳なくて仕方なかった」と悔しさをかみしめた。さらに雪の降り始めた14日夜は中村さんに長男が誕生し、「子どものために仕事を頑張ろうと決めた直後のことだった」と振り返る。

 落ち込んでいる暇もなく、中村さんは栽培しているイチゴ「やよいひめ」の味を高める研究を始める。甘みをそのままに、イチゴの持つ酸味をコクに変える栽培技術を自分のものにした。「食べ終わった後の余韻が口の中に残る」ことが特徴で、甘みと香りがより一層ひきたつという。

 腕を磨いた今年、栽培を再開し、12月末から収穫できる予定。来年1月からは直売所も再開するという。「待っていてくれたお客さんにおいしいイチゴを届けられるのがうれしい」と笑顔を見せた。

 雪害の前に行っていた地元の保育園児らのイチゴ収穫の体験も再開したいと話しており、「新里以外の子どもたちも経験できれば」と呼びかけている。

 問い合わせは中村さん(電090・4964・1515)へ。
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