桐生市市民文化会館スカイホールが地元を中心とする30社のブースで埋まった。午後いっぱいで来場した学生の数は34人。出展企業数をかろうじて上回った。8日に開かれた桐生市合同企業面接会の様子だ▼参加した事業所は、普段の取材活動でお世話になっているところが大半。地域を代表する優良企業ばかりだ。仕事柄、それぞれの業容や特色、社風もおおよそは把握しているつもりだから、会場に身を置きながら頭に渦巻いた言葉は「もったいない」。そのひと言に尽きた▼超売り手市場といわれる昨今。4月の有効求人倍率は1・48倍で、バブル期の最高だった1・46倍を超え、43年ぶりの高水準に達している。学生の側にとっては、志望する企業や業種を絞って勝負しやすいのは利点だろう。面接会でも、目当ての会社だけを訪問して会場を後にする姿が散見された▼獲得合戦はしばらく続きそうだが、「中小も人材の質が重要になっている。世の中がいいときに、われわれが新卒の優良な人材を採るのは難しいから、無理にこだわらなくてもいい」と、中途を含めた通年採用に舵を切る地元企業も出始めた▼人は企業の礎。どう確保するか、手腕が問われる時代だ。(悠)
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