ベランダの朝顔が、植えて43日目から咲きだした。今朝は清々しく17も。変化朝顔で小ぶりな薄青色の花なので「おはよう」も小声。隣のフウセンカズラは手を取り合って伸び上がろうとしている仲良しもいる▼寝ぼけ眼での楽しみが増えた。夜は夜で、吾妻山のシルエットが闇に沈むころ、ベランダに居ながらにしてホタルの明滅を見下ろし、カエルの大合唱を面白がりながら、グラス片手に涼んでいる▼蒸し蒸しの梅雨や熱暑残暑のころまでは、やはり冷たいものがのどごしがよい。夏に熱燗も粋だけれど、昼日中、そば前なんぞがふさわしいように感じる。普段の手料理の夜は日本酒であれ赤ワインであれ、冷蔵庫から取り出すことになる▼桐生高校創立100周年を記念して同窓会みどり支部が仕込んだ祝い酒「山紫」は、完売という。酒米舞風を磨いて近藤酒造で醸造しラベルの揮毫は星野富弘さん。来る同窓会総会懇親会では冷えた四合瓶が並ぶ。ラベルだけでもほしいというファンには垂涎の的だ▼「山紫」も「花紫」の校歌も歌ったことはないが、この地の風土と人とが醸し出す絶妙の味わいは感じられる。山あいに響く命のうたは、かけがえなく染み入ってくる。(流)
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