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八木節のルーツを探れ、初代源太の口説きに聴き入る

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 八木節のルーツを探るレコード聴き比べの会が19日、「桐生の八木節展」を開催中の桐生歴史文化資料館(本町二丁目)で開かれた。大正時代の初代堀込源太初期のレコードや、桐生祇園、桐生音頭のレコードが手回し蓄音機で再生され、集まった人たちは神妙に聴き入っていた。

 「八木節」と名付けられてレコード化や浅草公演が行われて101年。市民に資料や情報提供を呼び掛けた同展に持ち込まれたのが、初代源太のレコード。今月の天満宮古民具骨董(こっとう)市で古いレコードの山の中から発掘したといい、関係者を驚かせた。

 大正5、6(1916、17)年ごろの「桜田騒動」は、現代の八木節に比べるとテンポがおっとり、三味線が入り太鼓はない。昭和初期の「衛生宣伝」は、いまも「防犯八木節」があるように歌詞の応用が利く特性を示す。美声で鳴らしたという源太だが、伸びやかで艶のある声というよりは、生活感のある口説きのようで「意外とハスキーだね」との感想がもれた。

 また八木節歴55年の笛の名手、中村俊男さん(70)=桐生市広沢町七丁目=による実演と解説も。桐生祇園では千秋楽に子守唄のような「屋台鎌倉」をしめやかに演奏するが、八木節も終演近くには子守唄のメロディーを入れる。賀茂神社の神楽囃子(ばやし)の影響も見られるという。

企画展は来月3日まで

 「桐生に伝えられた八木節は、祇園や神楽の影響を受けながら、進化して今日にいたったのでしょう」と企画者の岡田幸夫さん。同展は9月3日まで(午前10時~午後4時、月曜休館)で、桐生の名人たちの音頭などCD鑑賞もできる。問い合わせは同館(電0277・46・7246)へ。
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