台風一過の朝。うすひんやりとした廊下を抜けて、トイレから出てくると、ネコたちが朝のあいさつ(朝ごはんのおねだり)で待ち構えていた。いつもと変わらぬ風景▼不幸中の幸い、この近辺ではさしたる被害もなく通り過ぎた台風。そのまっただ中でもネコたちはいつもどおり、おのおののお気に入りの場所でごろんと寝ていた。確かに家の中にいれば、時折激しくなる雨音や大木をざわめかせる風、テレビのニュースのほかは、台風を認識することもなかった。もっとも、情報があったところで、避難するぐらいしかやれることはないのだが▼近隣国からの2度目のミサイルが通り過ぎた。テレビのニュースとJアラートのほかは、認識するすべもなかったが、情報があったところで、避難するぐらいしかやれることはない▼台風は天災、ミサイルは人災。似て非なるものである。天災を物理的に避けることは難しいが、人災は本来、可能である。けれど現実的には、交渉ごとは国家レベルの偉い人たちに託すだけで、庶民には手が出せない▼行き着くところ、庶民ができるのは、情報を得ることと避難すること。それしかできないからこそ、とても大事なことなのである。(篤)
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