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米、加、豪から来桐の20人、産地の布に「ワーオ!」

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 「スロー・ファイバー」を提唱する和田良子さん(国際絞りネットワーク代表、米カリフォルニア在住)主宰の日本ツアー一行約20人が10日、桐生産地を巡った。午前中にイヅハラ産業(広沢町二丁目)と笠盛(三吉町一丁目)、午後は梅田町五丁目のパーマーク・スタジオ(土田産業別荘)で桐生織塾の特設ギャラリーを楽しみ、デモンストレーションや桐生川の渓谷美にも歓声を上げていた。

 スロー・ファイバー・スタジオの日本ツアーは名古屋(有松)、京都から9日に群馬に入り、養蚕農家、富岡製糸場、紅板染めの吉村家を見学して10日に桐生へ。織物の研究者や教育者、アーティスト、写真家、医者など多彩なメンバーが米国、カナダのほかオーストラリアからも参加している。

 和田さんはカリフォルニア大学研究員として桐生に滞在、織塾を拠点に銘仙を研究したこともあり、桐生産地に詳しく知己も多い。日本ツアーのたびに訪問していた桐生織塾が現在は休塾中であることから、今回はパーマーク・スタジオに特設ギャラリーを開いた。

 展示したのは和田コレクションの銘仙、武藤和夫前塾長やテキスタイルプランナー新井淳一さんが残した作品、トシテックスの多彩な布、そして土田産業、朝倉染布、松井ニットなどの製品で桐生産地の今を提示した。

 トシテックスの金子俊之さんは、見る角度によって色が違うプリーツ加工や、布にはさみを入れてカットしたところを広げて見せたりデモンストレーション。「ワーオ!」の声が上がった。

 ダコタさんは「日本はテクノロジーのイメージが強い。ここではきれいな布、おもしろい布が見られた。独特のセンスを生かして、よく考えたものづくりをしていると感じた」と喜んだ。

 一行は近くの桐生和紙工房も見学して清風園に宿泊。11日に山形・米沢に向かった。

新井淳一さんの回顧展開きたい

 新井さんの布を見つめた和田さんは「亡くなったことはカリフォルニアで知りました。気だけでもっていたからね。『私は有名(famous)、新井は天才(genius)』と言ったジャック・レナー・ラーセン(米国人テキスタイルディレクター)とも話し合いました。『布』も有名になりましたが、淳ちゃんあっての『布』。淳ちゃんを知らない世代もいるので、香港展のあと、ちゃんとした回顧展を開きたいと思ってます」と話していた。
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