桐生大学付属中学校(久保田信一郎校長)が企業から出された課題に対するアイデアを考え発表する「クエストカップ」(実行委員会など主催)の企業探究コースに2年連続で出場する。2、3年生の女子4人のチームが大手家電メーカー・パナソニックが求める「これからの家族を幸せにする新商品」に対し、「幸せの壁」を提案する。大会は24日、東京都豊島区の立教大学で開かれる。
創造性や生きる力を伸ばす教育の一環として、昨年度からクエストカップに取り組む同校。今年度は2、3年生22人全員が五つのグループをつくり、授業で調査研究を進めながら課題への答えを自ら導いた。
出場を決めたのは、3年の阿部蓮美菜さん(14)、中野日愛さん(15)、2年の早川瑠美さん(14)、江田穂菜美さん(14)4人のチーム。親の職場や友人、桐生市の中心商店街の大人計84人に家族の幸せについてアンケートし、回答の上位が笑顔と健康だったことに着目。「スペースを取らず、物を置いても安全」と考え抜いた末、リビングなど家族の集う空間に設置する「幸せの壁」に行き着いた。
パネル状で大きさはおよそ1メートル四方。LED(発光ダイオード)により、二酸化炭素(CO2)濃度の高低に応じて色が変わる。触れるとたまるポイントに応じ、同社の電化製品などと交換できる。
また、吸収剤のソーダ石灰でCO2を固着し回収。パナソニックの人工光合成の技術を応用して服の材料に変換。好みの色柄を施し、家族や生活に困窮した国内外の人に贈れるよう提案する。
同社に提案する10チーム中、唯一の中学生。他は全員高校生だ。「年で負けても頭脳では負けない」とリーダーの阿部さん。「行くからには企業賞やグランプリを取れるよう、悔いのないよう頑張りたい」と意気込む。
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