東日本大震災から7年、校舎の一部に大きな被害を受けた桐生第一高校(桐生市小曽根町、久保田信一郎校長)に、4階建ての新校舎が完成した。あわせて既存の校舎の改修工事も行い、新年度に備える。10日には寄付者らに対する感謝の集いを開催し、見学してもらう。
桐一の新校舎は体育館の東隣に完成。明るいガラス張りで、廊下の両側に教室が並ぶ。総合各コース(ものつくり、デザイン美術、ファッション、福祉、こども)や家庭科の本格的な実習室、防音設備を備えた音楽室、進学スポーツコースの普通教室や、習熟度別授業に対応できる小教室などが入る。
あわせて既存校舎の改修整備も行われ、グラウンドは人工芝を張り替えてナイター設備を設置した。桐生出身の彫刻家、和南城孝志さん(1949~2003年)が沢入の白御影石とコールテン鋼で制作した大作「重力のファサード」(1985年)は正面に移設された。
桐一は2008年度から旧桐生市立西中学校の校庭を借り、大震災後の11年度からは校舎の貸与を受けてきた。桐生市との校舎の使用契約は今年度限りとするが、校庭については引き続き借用する予定だ。
新校舎の建設に当たっては175の企業や卒業生たちから寄付が寄せられた。新年度の使用開始を前に、10日に関係者にお披露目して「感謝の集い」を開くことにしている。
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