小倉クラッチがメーンスポンサーを務め、二輪のレーシングチームが発足した。栃木県日光市出身のレーサー、岩崎哲朗さん(38)が立ち上げたプライベートチーム「パワービルダー」を桐生市内外の企業や個人が支援する。同社は二輪車用のクラッチを供給して機体の性能向上に貢献するとともに、競技用クラッチの自社ブランド「ORC」での販売も見込む。
国内最高峰の全日本ロードレース選手権に今季参戦する岩崎さんは、桐生プリオパレスで13日に開いた新体制発表会で「がまんして戦うレースではなく攻めて勝つレースがしたかった」と新チームを結成した思いを語り、「日本の頂点を目指す姿を通じ、夢を追い掛ける大切さを伝えたい」と意気込んだ。
小倉クラッチは20年前から自動車レースを支援しているが、オートバイへは初めて。コーナーで急減速の際に安定して走行できるクラッチを専用に開発し提供する。
旧知の仲で以前から岩崎さんへの協力を考えていたという小倉康宏社長は「(会社で)昔、オートバイを造ったこともあり、二輪にいつか挑戦したかった。本腰を入れ、一生懸命いいものをつくっていきたい」と語った。
チームは600㏄の市販車をベースにする「J―GP2」クラスに参戦。事務局を桐生市内に置く。
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