2015年度の桐生市いじめ防止子ども会議が17日、桐生市市民文化会館スカイホールAで開かれた。3年目となる今回は市内の小中学校29校の児童・生徒の代表40人に加え、教員や保護者、さらには桐生市青少年愛育運動推進会議(青少愛)のメンバーもオブザーバーとして参加。中学校区ごとにいじめをなくす取り組みや課題について語り合い、「いま自分たちにできることは何か」を考えた。
子どもが自分たちの力でいじめをなくす活動を推進することで、いじめを許さない意識を育て、いじめの未然防止を図ることを目的に開かれる群馬県の「いじめ防止子ども会議」。桐生市では初年度はいじめ防止の取り組みの実践発表を行い、前年度はネットいじめを緊急課題として取り上げ、ルールを提言としてまとめた。
今年度は「学校を越えていじめ問題を語り合い、いじめをなくすためにできることを考えよう」をテーマに参加者を主に中学校区ごとに11班に分け、意見交換。いじめ防止ポスターや標語の作成、アンケート調査の実施、あいさつ運動、たてわり活動、意見箱設置、劇の上演、いじめ防止スローガンを書いたうちわの配布など具体的な活動を紹介しあい、共通の課題を考えた。
子どもたちからは「一部の人だけの活動になってしまう」「効果が分からない」「ふざけているのかいじめているのか区別がつかない」「頭では分かっていても行動が伴わない」などの声が。また、青少愛のメンバーからは「いじめをどう認識しているのか知りたい」「地域にも取り組みの輪を広げていってほしい」などの意見が寄せられた。
班別協議後の全体会では各人が今後取り組みたい活動についても発表し、「いじめについて共通意識を持てる場をつくる」「あいさつ運動だけでなく、日ごろから声をかけたい」「いい行動を紹介するコーナーをつくりたい」などと話した。
講評で市教育委員会学校教育課の岡戸隆也係長は「親や先生だけでなく、青少愛の人たちのように君たちが安全、安心、幸せになれるよう支援してくれる大人はいる。そのことを忘れないでほしい」などと語りかけた。
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