先日開かれた「桐生市いじめ防止子ども会議」を取材した。3年目の開催というが取材は初めて。もう少し「報告会」的な、退屈な会議を予想していたが、議論は活発でいろいろ興味深かった▼職員、保護者に加え、オブザーバーとして参加した桐生市青少年愛育運動推進会議(青少愛)の大人の存在も良かったのかもしれない。今回は市内の小中学校29校の児童・生徒を中学校区ごとに11班に分け、各テーブルを大人たちが取り囲み、議論する形を取ったが、どの班もなかなか盛り上がっていた▼テーブルを巡りながら考えたのは、この取り組みをほかの子どもたちはもちろん、地域の大人にももっと知ってほしいということ。青少愛の人たちからは実際に「どんないじめが起こっているのか知りたい」「何か力になりたい」という熱い思いを聞いたが、地域にできることは小さくないはず。子どもがいない世帯でも学校にかかわる機会をもっとつくれないだろうか▼社会が複雑になるにつれ、多様化するいじめ。インターネットの普及が目に見えないところで新たな問題を生み、問題を深刻化させる。それでも、いま苦しむ人を助けられるのは現実の人とのつながりだと思うのだ。(野)
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