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Channel: ウェブ桐生タイムス
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ドラマチック

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 またも高校野球の話題だがご勘弁を▼開催中の選抜高校野球大会、桐生第一の初戦直前にどうも落ち着かず、アルプスと記者室をつなぐ通路を行ったり来たりしていた。取材の流れは頭に入っていたし球場で迷子になることもない。単純に試合が始まることにソワソワ緊張していたのだ▼そんな具合だったから、プレーボールからはさあ大変。カメラとペンを持つ手に汗をかき、七回裏からの猛攻は鼻の奥がつーんとなるのを必死に堪えていた▼何でこんなことになったのか、答えは簡単である。取材で選手たちと話す機会が増え、彼らの個性と物語の面白さに触れてしまったから。本気で応援してしまっているから、だ▼試合は悔しい結果だったけれど、チームは新たなスタートを切って夏を目指す。その舞台では桐一だけでなく、すべての選手が物語の主人公。見る人の心に触れ、笑顔を生みだし、勇気づけ、ときに涙を呼ぶ▼試合展開をお伝えするのは仕事のひとつ。加えて球児たちの人となり、積み重ねてきた努力、仲間との絆。そういう魅力を少しでも多く伝えていけたなら、彼らを身近に感じてもらえたなら。1試合がもっとドラマチックに感じられる。そんなふうに思うのだ。(並)

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